4人のスタンド使いに惚れられた女の子終結 (ページ20)

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〜吉良〜

Aに興味を持ったキッカケは手

この美しくしなやかな手を手に入れたかったはずなのに、頭に浮かぶのはいつもAの笑顔

歪んだ性癖を持っていたわたしが、純粋な恋をしたような感覚だった

わたしはAを好きではなく愛している

何者にも奪われたくない

言葉だけでこの想いを示すのは無理だ

吉良｢ずっと一緒にいよう｣

いつもなら、まばらに人がいるのに今日の公園には野良犬一匹もいない

膝を付いて先程買った指輪を取り出した

サイズは本人に聞かなくても分かる

初めて触れたあの日から

いつかわたしの選んだ指輪をハメてもらいたかった

どんな宝石もAを輝かせる道具にすぎないが、愛を伝えるためには必要な物

吉良｢受け取ってくれるかい。A｣

柄にもなく緊張する

断られたら、わたしはどうなるだろうか

考えたくもない

｢き……吉影さんは、私なんかでいいんですか？｣

吉良｢なんか、ではなく、Aがいいんだ｣

誤魔化しが効かないほどAは体に熱を帯びている

YESで間違いないだろうが、Aの口から聞かないことには安心出来ない

吉良｢愛してるんだ。本当に。この世界で君だけを｣

わたしから視線を逸らさせないように目を見つめていると、震える手で指輪を持ち上げた

｢付けて……くれますか？｣

吉良｢あぁ。もちろんだとも｣

石言葉よりもAの髪と似た白い宝石を選んだ

そうなるとやはりド定番ともなるダイヤモンドになってしまったが、Aにこれ以上合う宝石もない

吉良｢うん。とても似合ってる｣

｢“私”に似合ってますか？｣

不安そうな表情

わたしがAの指に執着していることはとっくにバレ、お気に入りの指にハメられたから褒めているのだと思っているのか

可愛いなAは

自分の手に嫉妬するなんて

吉良｢当然だよ。Aに似合う物を買ったんだから。Aはまだ18歳じゃないから婚約という形になるけど、誕生日を迎えたらすぐに結婚しようね｣

病めるときも健やかなるときも、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添う

心の中で一般的な誓いの言葉を呟き、Aの顔が見えるように髪を耳にかけた

わたしは神には誓わない

たった1人の愛する女性に誓うのだ

吉良｢愛してるよA｣

誓いのキスのように優しく唇を重ねると、驚きや軽蔑などはなく、目を閉じて受け入れてくれた