4人のスタンド使いに惚れられた女の子終結 (ページ17)

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〜A〜

｢やだって言ったのにぃ｣

吉良｢A。これからデートだからあまり可愛く強請らないでくれるかな｣

服を整えながら淡々とする吉良さんに怒りしか湧いてこない

そんなに行きたいなら1人で行けばいいんだ

吉良｢どうしたんだい。早く行こう｣

｢私の意見を無視する人なんて嫌いです｣

顔を逸らすと、隣りに腰を降ろした吉良さんは

吉良｢次に嫌い、なんて言ってごらん。二度と外に出られないよう閉じ込めることになる｣

なんて、恐ろしいことを言った

吉良｢着替えるのは待つけど、5分以内に出来るよね？｣

聞いてくるけど命令してる

別にわざわざ着替える必要はない

吉良さんの気まぐれで外に出るだけなんだから

でも、デートって言ってた

きっとあの人は躊躇いなく手を繋いでくる

そうなれば周りは私達を親子ではなく恋人として見るかも

私が持ってるので一番良い服を選んだ

大人っぽい服なんてないから、白のミニスカート

乱れた髪を直すとちょうど5分経ったのか、ノックもなしに吉良さんが入ってきた

吉良｢スカートじゃなくてパンツにしようか。あるよね？｣

｢似合ってないなら、そう言えばいいじゃないですか｣

吉良｢似合っているから困っているんだ｣

私の言葉に被せてきた

吉良｢こんな短いスカートなんか履いて、男共の視線が集まるなんて思わないのかい？｣

理不尽に怒られているのは気のせいじゃない

吉良｢何ならわたしが手伝ってあげようか｣

｢なん、で……そんなことばっかり言うんですか｣

吉良｢っ…A……！？待っ……泣かないでくれ。頼むから｣

泣きたいわけじゃないのに涙が止まらない

吉良｢言い方が意地悪だったのは認める｣

余裕たっぷりだった吉良さんは焦りながら、膝を付いて顔を覗き込む

吉良｢わたしが悪かった｣

困りながらも必死に慰めようとしてくれる吉良さんの表情はちょっと……いや、かなりドキッとさせられる

改めて見ると、吉良さんは綺麗な顔をしている

余計なことを考えていたせいか、次第に涙は止まっていく

吉良｢良かった。泣き止んでくれて｣

まだ溜まっている涙をそっと拭ってくれた

吉良｢Aがわたしのために選んでくれたのなら無理に着替える必要はないね。うん、このままで行こう｣

穏やかに、まるでこれまでのことが嘘(夢)じゃないかと思うぐらいの笑顔につい、自分から吉良さんの袖を掴んだ