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〜A〜
｢承太郎さんはどうして私にはそんな親身になって相談に乗ってくれるんですか｣
承太郎｢理由が必要か？｣
｢あ……いえ、大丈夫です｣
嫌じゃないか無理に聞いて嫌われたくない
承太郎｢A。何か引っかかることがあるなら仗助に伝えろ。そんでもって、ちゃんと向き合え。おれがお前にしてやれるアドバイスはこれぐらいだ｣
｢はい。頑張ってみます｣
それしか方法がないのは分かってる
いつまでも逃げてるだけじゃダメだけど、そもそも向き合い方が分からない
ずっと友達だと思ってたのに、いつの間にか好きになってて、しかも自覚したのつい最近だからね！？
本当に分からないんだ。どうしたらいいのか
仗助くんはこのまま私と付き合ってていいのかな
吉良さんのときは何も考えず従っていれば楽だった
承太郎｢A。お前に客だ｣
｢私に？｣
ここ……承太郎さんが泊まってるホテルだから、私に会いに来る人がいるのはおかしいよね
仗助｢オッス。A｣
｢…………！！？？？｣
な、なななななんで仗助くんが！？
さっきの今じゃ気まづい
気を遣ってか、意地悪のつもりなのか、承太郎さんは部屋を出た
会話に加わらなかったけど、視界に入っていたジョースターさんと赤ちゃんもいない
2人きりとか、何を話せばいいの
いつもは億泰くんとか康一くんがいたりして、決して2人きりにならなかった
仗助｢A……その、ごめん｣
｢へ……？｣
何に対しての謝罪なんだろ？
別れる、のかな……？
仗助くんがそれを望むなら受け入れなくては
仗助｢俺さ。彼女とかいたことないから距離感とか全然分かんなくてさ。それにAは、その……ほら、えと……｣
仗助くんの言わんとしてることは分かる
吉良さんのことだ
仗助｢Aのこと傷付けたくないって思ったら、二人じゃないほうが安心するかもって｣
｢仗助くん？｣
仗助｢だから、何が言いたいかっつーとだな。これからは遊びに……デートに！！二人で行きたくて。その許可を取りに来た｣
｢…………？別れ話じゃないの？｣
仗助｢は？何で？｣
｢だって……え……？｣
互いの頭の上には？がいっぱい浮かぶ
とりあえず仗助くんは座った
向かい合うように、正面に
今すぐにでも逃げ出したい
話し合うのが嫌とかじゃなくて
仗助くん、すごい怒ってる
不機嫌が目に見える
人の笑顔ってこんなに黒くなるものなんだ
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作者名：まゆ
| 作成日時：2023年7月20日 23時
