4人のスタンド使いに惚れられた女の子 【吉良吉影編】

ハッピーエンドorバットエンド ページ40

〜吉良〜



吉良｢戻れたぞ……フハハハハ。作動できたんだ……フハハハハハハハハハハ！！奴らに勝ったぞ！これで自由になれる！これで……Aさんと幸せになれるｯ！！」


喜びに浸っていると鳥がわたしを通過したように見えたが……


気のせいか？


野鳥にしてはえらく人に近づいてくるな



それにここは杜王町のどこだ？


いつもの通勤路じゃあないが


バイツァダストで時が戻ったのなら今は通勤途中のはずだが


吉良｢今は何時だ？」


袖をめくると火傷が目に入った


そうだった


時計は胸ポケットに入れていたんだ



Aさんがわたしに……わたしのためだけに選んでくれた腕時計


ヒシヒシと沸き起こる感情(欲求)



これ以上は我慢できない！！



会いに行かなければ


寂しがり屋のわたしの姫の元に




吉良｢何だ？これは一体…！？」


取り出した時計は壊れていた


なぜだ！？



時間は8時29分で止まっている


バイツァダストは作動したのだ！


早人の奴がストレイキャットで壊した腕時計だって元通りになっているはずだぞ！！



Aさんが選んでくれた時計が壊れたまま



そんなこと許されてなるものか！！



鈴美｢気付いてないの？自分の身に起こったのか」


誰だこの女


中々いい女だが……Aさんを思い浮かべるとこの女に色さえ見えない


そもそも比べること自体がAさんに失礼だ



コイツの相手をしている場合じゃない



今頃Aさんは時間が戻ったことに混乱しているはず


早く邪魔者はいなくなったと報告しに行かなければ



これでわたし達は幸せになれる


鈴美｢とうとう終わったのね？みんなが……ついに吉良吉影……あんたを追い詰めたのね｣


吉良｢((ﾋﾟｸｯ｣


なぜわたしの名前を？



川尻浩作(この姿)のわたしを吉良吉影と呼んだのか？



鈴美｢あたしの事覚えてないの？無理もないわね。15年も昔のことだものね」


吉良｢き…さま！何者だと聞いているのだッ！！新手のスタンド使いか！！？」


鈴美｢気付かせてあげるわ！すでに自分が死んでしまっている事を！」


吉良｢何…だと？」


女がわたしに触れると体を通り抜けた


どうなっているんだ！？


鈴美｢これはスタンド能力じゃあないわ！ここにいるのは死んだ殺人鬼のドス黒い魂だけっていう証明なのよ！」



記憶の奥底から”何か“が蘇ってくる


吉良｢あ…ああああ」


鈴美｢思い出せたかしら！？自分がどうやって死んだのかを！！」

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