9話〈名前〉 ページ10
「ちーっす」
「こんにちはー」
「おぉ、来たか」
孝ちゃんたちとお話していると
男の先輩３人と女の先輩１人が来た
確か…、
「縁下力先輩と、木下久志先輩と、成田一仁先輩と、清水潔子先輩」
あれ、確かに小声で言ったよね
なのに、４人とも目を丸くして私を見てる
「えーっと、水樹Aちゃん…だよね？」
「あ、はい！！」
「よく、俺等の名前わかったな」
縁下先輩と木下先輩と成田先輩が話しかけて来てくれた
「孝ちゃんが教えてくれたんです」
「え！？ってことはバレー部全員の名前覚えたの？」
「はい、一応…
名前覚えられてないまま入部するのは申し訳ないかなって…」
「Aは優しいな」
そう言って縁下さんは私の頭を優しく撫でた
・
・
・
・
・
あれ？
今…
「Aって…」
「あ、ごめん…
馴れ馴れしいかな？」
「…！！
そんなことないです！！！
男の人にあんまり名前で呼ばれたことないから＿＿
う、嬉しいな…って」
「…そっか……
なら良かった」
そう言って縁下先輩は優しく笑ってくれた
そのあと
みんな、呼び馴れてないのにAって呼んでくれた
凄く、いい人たちで
私には、勿体ないくらい
素敵な人たちに出会った
続く
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作者名：霧雪彼方 | 作成日時：2014年8月26日 23時
