９話 ページ11
貴方｢皆半妖なのは分かった…けど、何で僕をここに連れてきたの？｣
天馬｢それは……｣
神童｢ここが俺達半妖にとって、一番安全だからだ｣
貴方｢？｣
低い少年の声に振り向くと。
神童｢初めまして。俺は二年の神童拓人。九尾の狐の半妖なんだ、よろしく｣
霧野｢同じく霧野蘭丸。俺は管狐の半妖…って言っても、管狐は分からないかな。
管狐っていうのは、昔占い師が使役していた妖怪なんだ。飼い主の言うことに忠実ではあるが、嫌いな奴に取り憑いて病気にしたり殺したり…呪いの肩代わり的な事をしていた妖怪さ｣
自己紹介をする神童センパイと霧野センパイ。
２人とも見た目はかなりレベルは高いが、今はそんな事はどうでも良い。
貴方｢ここが一番安全…？｣
神童｢…魔物については知ってるな？｣
貴方｢はい。さっきも戦いました｣
神童｢そうか…なら話が早い。
ここは、対魔物用の結界が張られている。だからここにいれば、日中襲われることはまずない。
夕方や夜に魔物は活発化するが、ここにいれば特殊な術が効いて、半妖としての気配を限りなく薄めてくれる。だから、外に出てもアイツらは俺達を普通の人間だと誤った認識をするんだ。
それに、俺達半妖と言うのは今は数も少ない…だからこそ、多くの仲間との情報交換が必要なんだ。
魔物が現れたのもここ最近だからな…｣
ハァと参ったようにため息を吐く神童センパイ。
魔物に関しては、彼ら自身も悩みの種の一つのようだ。
貴方｢そうなんだ……｣
天馬｢けどそれだけじゃないよ！
ここは全国にいる半妖達のコミュニティの中心みたいな所なんだ。
だから時々、他の学校に行ってる半妖の人達との交流会もあるんだ！｣
それが一番楽しい、と言う風に松風くんが言う。
けど……
貴方｢僕は…｣
天馬｢…君は、何を恐れているの？｣
貴方｢へ…？｣
天馬｢ずっと思ってたんだ。冷たいこと言ってたけど、あれは本心じゃないんじゃないかって…
だって。
１人でいるとき、なんかちょっと寂しそうだった｣
貴方｢…寂しい？僕が？
バカ言わないでよ。
寂しい訳ない。
それに僕は…１人でいた方が良い…
どうせ皆離れるなら、１人で―…!!｣
そうさ、１人でいた方が良い。
今まで通り、いつも通り、１人で。
けど、頭では分かっているのに。
貴方｢くっそ…何で。何でだよ…!!｣
何で僕は、泣いてるんだ。
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まねきねこ(元常連客) - 更新頑張って下さい！！！ (2015年11月28日 21時) (
レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
常連客 - 面白かったです、更新頑張って下さい！ (2015年9月26日 22時) (レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
暗闇夜乃(プロフ) - 奥が深くて面白いです！更新頑張って下さい！！(自分、人の事言えない) (2014年9月19日 20時) (レス) id: 13b05c9826 (このIDを非表示/違反報告)
心音アユル(プロフ) - 時雨 伊織さん» ありがとうございます！いぬぼくもイナズマも面白いですよね！ウチも大好きです！ (2014年8月27日 9時) (携帯から) (レス) id: b8f1ae8231 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 伊織(プロフ) - 面白いです！僕もいぬぼくもイナシリも大好きです！作ってくれてありがとうございます！ (2014年8月27日 0時) (レス) id: 1c47104d12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：心音アユル | 作成日時：2014年8月26日 17時
