先輩の彼女になれますか？ (ページ10)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:25,525 hit

10 ページ10

.

花火が終わり…

人がゾロゾロと帰って行く

周りに人がまばらになって

賑わいもなくなり、花火大会の終わりを感じる

廉「A、落ち着いたか…？」

結局先輩は花火が終わる前までに
戻ってくることはなかった…

「…うん、廉くん…ありがとう」

廉「ええよ、それに…Aをあの人混みで見つけられた時…嬉しかったんやで。」

「私も…見つけてくれたのが、廉くんでよかった」

廉「…送るよ、」

「…ううん、ちょっと寄るところあるから…」

廉「今から、？どこ行くん、」

「ちょっと、近く…大丈夫、すぐ帰るから」

廉「…1人にするん、嫌なんやけど」

「ありがとう…でも行かなきゃ、なんだっ」

そう言いながら私は廉くんから離れた

廉「…わかった、何かあればすぐ俺を呼ぶんやで？」

「わかった、ふふ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は先輩との秘密の場所に行った

先輩がそこにいなかなったらもうこの恋は

終わりにしよう。諦めよう。

そう心に決めて

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……先輩、…なんで」

目の前には先輩の姿があった

花火が終わった空を見上げている

平野「花火…終わっちゃったな、」

「はい…、」

平野「間に合わなくて、ごめんな」

「………、」

平野「A、？」

「先輩、…好きです。」

平野「………うん、」

「でも、先輩には好きな人がいます…」

平野「…うん」

「だから、私はそばにいれるだけでいいって…そう思ってましたっ。なのにっ、なのに…どんどんそれだけじゃ足りなくなって…先輩を誰にも取られたくなくてっ、」

「私っ、…誰かを好きになるって…こんな、」

グイッ

私を引き寄せると強く抱きしめた

平野「A、好きだ。」

「え、っでも…」

平野「ぁあ、好きな人がいた。でも、いつのまにか俺の中で…お前の存在が大きくなって…」

「…そうなんですか、？」

平野「嘘なんかつかねーよ、」

「先輩っ…、」

平野「A、…俺と付き合って。」

「…せんぱ、いっ」

平野「ほら、返事は…？」

「はい…っ、」

………

先輩が私を見つめている

吸い込まれる様に顔が近くなって

私の顎を先輩は優しく包み込み

そっと、触れるだけのキスをしてくれた

.