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「ちょっと、行ってく……」
海人「行くなよ。」
「え、？」
海人「今はここにいてほしい…」
「海人…、」
ピロリン … ピロリン…
携帯の着信音が部屋に響く
私は電話に出ると携帯を耳にあてる
「もしもし、…」
平野「A？、今どこにいるの？」
「あのっ、えっとー…」
平野「もしかして、友達といた？、ごめん勝手に家来ちゃって…」
「いえ、こちらこそ…家にいなくてごめんなさいっ」
平野「なぁ、会えるなら夜会いたいんだけど。」
「…今日は…会えないです、」
平野「あ…そっかー、……ねぇ、今誰といるの？」
「………海人」
平野「そういうことか、…じゃあ帰るわ。」
「あっ、先輩…っ」
そのまま電話は切られてしまった。
どうしよう！先輩絶対に誤解してる。
ちゃんと話したいのに…
海人「電話…切られちゃった？、」
「うん、絶対勘違いしてる…」
海人「だろうなー、」
「海人…私やっぱりっ」
海人「…そんか顔するなよ。…わかってる、行っておいで」
「……ごめんね。」
私は海人の家を出て
先輩を探しに走った
先輩…
プルルルルルル プルルルル
電話に出てくれない…
話があります！と送ったメッセージも
既読になることはなく…
どれくらい時間が経っただろう
「はぁ…っ はぁっ…」
先輩、どこ行っちゃったの…
『Aちゃん？』
名前を呼ばれて振り返る
そこには岸先輩がいた
「岸先輩っ、」
岸「おいおい、どーした、そんな息切らして」
「せ、先輩っ…平野先輩どこにいるかしりませんかっ？」
岸「紫耀？なら今から会うけど…？」
「今からっ？、どこですか？私…先輩に伝えたいことがあって…」
岸「あー…ごめん、今日はやめといたほうがいいかも」
「どうしてですか…？」
岸「光のとこいくからさ、」
「工藤…光先輩…？」
岸「そうそう、ちょっと今大変でさーっ」
「……そ…なんですね、」
なんでこうなっちゃったんだろう
先輩のこと好きなのに
うまくいかない…
岸先輩と別れてから
海人の待つ家に向かった
ガチャ…
海人「…A、おかえり…誤解は解けた？」
「…ううん、会えなかった」
海人「……そっか」
「絶対嫌われた…」
海人「…大丈夫だよ。…まあ、なんかあれば俺が助けるから安心して」
「海人…、ありがとう」
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作者名：さーや | 作成日時：2018年9月10日 8時
