初恋〜first love 2〜

初恋〜first love 2〜 82 ページ46

『まだ話してないこと？』





え…なんだろう？





凛:「私ね、亜嵐くんを好きになったのはある人を忘れるためだったんだ。」



『ある人？』



凛:「うん。誰かは言えないけど…亜嵐くんを利用しちゃってごめんなさい」



『…ううん。多分亜嵐もわかってくれると思う』



凛:「亜嵐くんには言わないで。Aちゃんと幸せそうだから傷つけたくないんだ。」



『分かった。でも、なにか相談があったら言ってね？私凛ちゃんの力になりたい』



凛:「ありがとう。でも、絶対実らない恋だから…」



凛ちゃんが悲しそうな顔をする





そんなに難しい恋をしてるんだ…




実らない恋なんてこの世にあるんだな



凛ちゃんが好きになった人ってどんな人なんだろう？



凛:「もう食材全部買ったよね？レジ並ぼっか」



『あ、うん。』






実らない恋…




亜嵐なら分かるかな？








買い物を終えて店の外へ



凛:「一緒に買い物できて楽しかった！また月曜日！バイバイ！」



『私も楽しかった！またね！』




あんなに笑顔で言ってるけどホントは寂しいのを隠してるんじゃないかな




…





…





『ただいまーって誰もいないか。』





シチュー作ろっと。




エプロンをして食材を切る





絶対に無理な恋ってなんだ？




あいてがこの世にいないとか？





『んーー。難しいな…』





野菜を炒めてお湯を沸かす







『兄弟？いや、それはダメなやつ』




んーー？幼馴染？




だってそれなら私と亜嵐みたいに実らないわけじゃないし…




相手が年上で結婚してるとか！







『きっとそれだ！』





亜嵐:「沸騰してる。」




『わぁ！亜嵐！びっくりしたなぁもう。』



亜嵐:「何考えてたの？」



『んーー？あー、なんかねー凛ちゃっ…』




…あ！亜嵐には言わないでって言われてたんだった！







『凛ちゃん…と！出掛けるんだけど、どこに行こうかなぁって！』




亜嵐:「ふーん。女子同士ならショッピングモールとかでいいんじゃね？」



『だよね！じゃあ、そこにしようかなー？』




うまくごまかせたかな？ごまかせたよね





亜嵐:「ねね、俺も今日親いないからAと一緒に食っていい？」



『ん？いいよー』



亜嵐:「やった！俺もなんか手伝うよ」



『やめて！ほんとにやめて！』



亜嵐:「えー。なんでだよ」



『亜嵐が手伝うと絶対失敗するもん』



亜嵐:「今日はしない」


『ダメ。絶対ダメ。』

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