初恋〜first love 2〜

初恋〜first love 2〜 60 ページ21

楓と杏奈には嘘つきたくない







2人ならきっと受け入れてくれるよね









『玲於くんは…か、彼氏のフリをしてもらってます…』









楓:「彼氏の…フリ？」








杏奈:「えっと…つまり、付き合ってないってこと？」








そりゃあ、戸惑うよねぇ…









『付き合ってないです…あくまでフリッ』









楓:「な、なんでそんなことすんの！？亜嵐くんは？」







『好きだよ…でも、私から言った訳じゃないの。』









杏奈:「その、玲於くんって人から？」









楓:「はぁ？信じられない！少女漫画じゃあるまいし！」








うわぁ…玲於くんが悪者みたいになってるよ〜！









『楓、杏奈、誤解しないで！玲於くんは悪くないの！全部私のためにやってくれてるの！』









楓:「どこが？全然Aのためになってないよ！」








杏奈:「待って、楓ちゃん。Aちゃんの話をちゃんと聞こう？」









少し感情が高ぶった楓を落ち着かせる杏奈









『あの…なんか玲於くんに私が亜嵐のことが好きなのがバレちゃって…』









それから今まであったことを全部話した








亜嵐と凛ちゃんが付き合い始めたこと








亜嵐と凛ちゃんへの見せしめでフリを始めたこと









玲於くんが私に想いを寄せてること









玲於くんとデートしたこと









おでこにキスされたこと









亜嵐に好きって伝えても伝わらないこと…









楓:「もうさ、いっそのこと玲於くんにしちゃえば？」









杏奈:「え？切り替え早くない？」









『楓みたいなこと玲於くんにも言われた…』









玲於くんは好きだよ。でも、亜嵐を想う気持ちが私の心のどっかにまだあるの









中途半端な気持ちで玲於くんを好きになんてなれないよ…









楓:「…ごめん。そう簡単に忘れられることじゃないよね。いつも隣にいた幼馴染に恋しちゃったんだから」









うん…何度も忘れようとは思ったけど…








『…私ね、亜嵐と凛ちゃんはホントは付き合ってなくて私と玲於くんみたいなフリの関係だった。っていう夢を見たんだ。』









楓:「夢じゃなければよかったのにね…」









『私も夢から覚めて同じこと思った』









杏奈:「え…待って…」







『杏奈どうしたの？』








杏奈:「私聞いたことある…」






え？なにを？

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