5 ページ5
「ねーA、今日泊まっていい?」
『うま、このふろふき大根』
「変にスルースキルばっかり磨かれてるよね」
スルーもしたくなるでしょ。
わざわざご飯まで作ってあげたのに。
『初めて食べたけどおいしいじゃんこれ』
「作り方知ってるって言ってたけど、初めてなの?」
『うん。中学の時教科書で見たから、それ思い出して作った』
「うわー才能の無駄遣い」
『もう一生作ってあげない』
「ごめんて」
ていうかそうじゃなくて、と言って無一郎は立ち上がる。
そのまま目の前まで来て、座っている私に目線を合わせてきた。
近い。
そして顔がいい。
「今日、泊まらせて?」
『……無一郎、ご飯中に立ち歩いちゃいけなん、』
そのまま顔を正面に並行移動させた無一郎は、さらっと唇に触れて微笑んだ。
「余計なことを言う口は、塞がなきゃね」
『…顔がいいからって何してもいい訳じゃないのよ』
「キスまではしてもいいって言われた」
『誰に』
「Aのお母さん」
『あやつ………』
私のお母さんは、私と違って飄々とした人で、冗談でとんでもないことをさらっと言ってしまうことが多々ある。
「で、泊まらせてくれんの」
『まーいいでしょう。明日休みだし』
「やったー、一回家戻って服持ってくる」
『そのまま帰ればいいのに』
どうせ隣なんだからそんなに変わらないのに、なんで人の家に泊まろうとするのか。
「わかってないなーAは」
『わかってたまるもんか』
****
『ふろふき大根の味がする……』
「だってふろふき大根食べたからね」
『やっぱおいしい』
102人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
陽葵(プロフ) - 主さん〜この作品プリ小説というアプリの方でパクられてます〜 (2022年12月6日 19時) (レス) id: 4fccf8109e (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - AYAさん» ありかがとうございます!神になりたいです! (2021年10月5日 19時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
AYA - 凄い面白かったです! 神ですか? (2021年10月5日 13時) (レス) @page50 id: 23da1d9ffa (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - ただ、書きたいという心持ちだけはあるので、いつか投稿した時に読んでくださると幸いです。コメントありがとうございました! (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - 読んで下さってありがとうございました!前世の話は、実はあまり考えて無いんですが、出来れば書きたいな、と思ってます...ただ、この作品もネタ切れに苦しみながら何とか書ききったので、すぐに書く、というのは難しいと思います、本当に申し訳ないです。 (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜舞 | 作成日時:2021年2月24日 7時