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「Aは面白いよ。だから僕はAが好きなんだ」


『……!』


「僕が楽しいかどうかを、君が決めないで」


「えっと、無一郎、くん?」


「そもそも、君Aのこと何一つ知らないでしょ?なんで楽しくないって勝手に決めてんの」


「そ、それは……」


「申し訳ないけど、僕、君みたいな子嫌い」


「…………っ」



いたたまれなくなったのか、女子は走って去っていった。


くるりと無一郎が振り返る。



「余計なことした、ごめんね」


『……………ううん、もう大丈夫』



しゅん、と肩を落とす無一郎。


落ち込んでるの珍しい、可愛い。


なんて、そんなこと考えてる自分に驚いた。


さっきまでの暗い気持ちはもう消えてる。



『……………無一郎の、おかげだ』


「………!」


『ありがとう、無一郎』


「………………」


『………?どうしたの?』



ずっと俯いたままの無一郎を覗き込む。



「………っ、なんか」


『なんか?』


「…………今日のA、凄い可愛い」


『…………えっと、そうなの?』


「うん」



凄い、無一郎の顔真っ赤だ。


なんか見てたら私も照れてきた。



『あ、ありがとう?』


「うん………帰ろっか」


『そうだね、』



そうして、家までの道を並んで歩きはじめる。


しばらく無言の時間が続く。


ふと顔を上げたら、オレンジ色の空が広がっていた。



『夕焼け、綺麗』


「そだね」


『…………無一郎』


「なに?」









『私を好きになってくれて、ありがとう』






****




『今日、うち来る?』


「え、いいの?」


『うん、ご飯ご馳走する』


「やった」

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陽葵(プロフ) - 主さん〜この作品プリ小説というアプリの方でパクられてます〜 (2022年12月6日 19時) (レス) id: 4fccf8109e (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - AYAさん» ありかがとうございます!神になりたいです! (2021年10月5日 19時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
AYA - 凄い面白かったです! 神ですか? (2021年10月5日 13時) (レス) @page50 id: 23da1d9ffa (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - ただ、書きたいという心持ちだけはあるので、いつか投稿した時に読んでくださると幸いです。コメントありがとうございました! (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - 読んで下さってありがとうございました!前世の話は、実はあまり考えて無いんですが、出来れば書きたいな、と思ってます...ただ、この作品もネタ切れに苦しみながら何とか書ききったので、すぐに書く、というのは難しいと思います、本当に申し訳ないです。 (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜舞 | 作成日時:2021年2月24日 7時

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