尾行 ページ9
あー、やばい。首筋見えてる。
噛みたい。
「だって、あれは美樹ちゃんが寝たからでしょ。」
がっつり俺が頂いたからですね。はい。
「だからー、今日はちゃんと・・・ね。」
やめて、首かしげないで。おいしそうなの見せないでー。
「ごめん、また今度ー。」
ルハンは強引にそこから離れた。
やばかった。せっかく調子戻ったのに、また同じ過ちを犯すとこだった。
夜の繁華街を歩きながらこの後どうしようかとルハンは考えた。
店変えるしかないかな。あそこ気に入ってたのになー。
はぁ。
お、いいの見っけ！
切り替え早いのがルハンの長所。
*
赤い女を見たあの日からクリスは、仕事おわりにあの場所の付近を遅くまで歩きまわるようになった。
他に何も手がかりがない今、ここしかない。そう思った。
そうして２週間目の今日、マンションから出てくる女を見つけた。
クリスは、女の後をつける。
あとを追いながら、クリスはシウミンとの話を思い出していた。
あの晩、女を見たことは唯一シウミンにだけ話した。
「本当にそいつだったのか？言っちゃ悪いが、お前の見間違いじゃないのか？」
屋上の片隅、シウミンはうつむいている。
「俺はお前が現実逃避したなんて思っちゃいない。
お前はそんなにやわじゃない。
けど、お前はあいつの死に、あの女にとらわれすぎている。
６年間なんの手がかりもつかめなかったのに今更急に現れるなんておかしいだろう？
もし、本当に犯人ならちゃんと上に報告して捜査するべきだ。１人でやるなんて危険だってことぐらいわかるだろ。
なぁクリス、いい加減あきらめるんだ。
今のお前見てるとつらいよ。」
顔をあげたシウミンの目を見れず、クリスは顔をそらした。
けどな、シウミン。
女の背中を見ながらクリスは心の中で語りかける。
諦められるならとっくの昔にそうしてたさ。でも、できなかったんだ。
雨が降り出して、２人の間に傘の波ができた。
ずぶぬれの背中を見失わないようひたすらに追いかける。
繁華街の中を通り抜けていると不意に肩をたたかれ、
「大丈夫？」
驚いて振り向くと、若い男が笑って立っていた。
「お兄さん、ずぶ濡れだね。」
「・・・。」
「うわー、嫌そうな顔ｗｗ」
キャッチなんかにかまってる暇はない。
クリスは男を無視して、裏路地へ入ッて行く女を慌てて追いかけた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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yori(プロフ) - また来ましたっ（´▽｀*）。ずっと探しててwww見つけた時は息が詰まるほど嬉しかったです。もう一回読み直しますっ。更新は無理しない範囲でしてください (2012年12月13日 16時) (
レス) id: 88ffb53b2c (このIDを非表示/違反報告)
tutu(プロフ) - yoriさん» コメありがとうございます。お返事、更新共に遅くなってしまい申しわけありません。なかなか更新ができない状況ですが、気長にお付き合いくださるとうれしいです。がんばります！ (2012年9月4日 22時) (レス) id: a617facaa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tutu | 作成日時：2012年7月1日 23時
