確信 ページ4
＊
「どういうことだ...。」
ほとんどの調査資料が閲覧できないようになっていた。
手元に提示されたものは、どれも杜撰な内容で到底納得できるようなものじゃない。
「それがさ、特公が捜査権持っていっちゃって。
もう、おっさんらすげーイラついてて大変だったよ。
....クリスの気持ちもわかるけど特公には関わらない方がいいよ。」
シウミンが心配そうな顔で教えてくれた。
特公が出張るほどの事件。
何なんだ一体。
シウミンの忠告を聞かずに続けてたら、人事移動で経理に回されてしまった。
捜査１課から外されたのはきつかったが、
疑惑は確信に変わった。
*
大きな通りへと出たクリスは、人波にもまれながらその向こうに女の姿を探した。
しかし、どこを見ても見つけることはできない。完全に見失ってしまったようだ。
「あ゛−、ちくしょう！！」
やっと見つけたのに。
あれは絶対にあの女だった。
店の壁に背中を預け、そのままズルズルとしゃがみこむ。
さっきまでの全力疾走が足にきた。
俺も歳とったな。。
「大丈夫ですか？」
赤い服！！
目に飛び込んできた色にすぐ顔をあげた。
その勢いに気おされて声の主は驚き、半歩下がる。
ハズレ、か。
クリスの前にいた人は色白で黒髪だった。
「...あの、腕いたい、です。」
控えめなその声に視線を移すと、いつの間にかクリスの手が相手の腕をがっちりと掴んでいた。
「っすいません。」
クリスはすぐに手を離し謝った。
「いえ。」
何やってんだ俺。
逃げられないように咄嗟に腕をつかむなんて。職業病ってやつか。
「これ使ってください。」
クリスが自分の行動に反省していると、その人はハンカチを差し出した。
すんなりとそれを受け取ってしまったのは、その人があまりにも不安そうに見つめるから。
「すごい汗ですよ。それに顔色も悪いみたい。」
「久しぶりに全力疾走しちゃいまして。身体が追いつかなかったみたいです。
少し休んだら、すぐ落ち着きますから大丈夫ですよ。」
安心させようと笑ってごまかす。
うまくいったのかその人は表情を少し柔らめた。
「ちょっと、待っていてください。」
そう言ってどこかへ行って戻って来たその手には飲み物とタオル。
「汗はすぐに冷えてしまいますから、早く拭いた方がいいです。」
「ありがとうございます。
すいません、俺払います...。」
ラッキーアイテム
革ベルト
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yori(プロフ) - また来ましたっ（´▽｀*）。ずっと探しててwww見つけた時は息が詰まるほど嬉しかったです。もう一回読み直しますっ。更新は無理しない範囲でしてください (2012年12月13日 16時) (
レス) id: 88ffb53b2c (このIDを非表示/違反報告)
tutu(プロフ) - yoriさん» コメありがとうございます。お返事、更新共に遅くなってしまい申しわけありません。なかなか更新ができない状況ですが、気長にお付き合いくださるとうれしいです。がんばります！ (2012年9月4日 22時) (レス) id: a617facaa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tutu | 作成日時：2012年7月1日 23時
