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そしたらこれかよ！
どういう伝手だよ！
＊
終わって分かったことは、やっぱりどっちも無理。
二次会に行くわけもなく、そそくさと帰る俺。
着いてくる来るあの子。
俺の斜め後ろを歩きながら、一生懸命に話題を探しては会話をつなげようとする。
その姿は、俺にはもうない若さで、いじらしく見えた。
そんなに悪い子じゃないのかもしれない。大半が自慢に聞こえるのは置いといて。
彼女の歩幅に合わせるように、少し歩くスピードを落とした。
話に相槌を打ちながら、ふと見た反対の歩道。
一瞬にしてよみがえる記憶。
全身が泡立つ。
あの女だ。赤い服の女。
咄嗟に走りだそうとした俺の腕を誰かがつかんだ。
「どう、したんですか？帰るんじゃ？」
クリスは彼女の手を外すと、自分の財布からあるだけのお札を取り出し彼女に握らせた。
「君の家、逆方向でしょ。二次会に合流するでも帰るでもこれ使って。
ごめん。」
それだけ言うとクリスは走りだして、その姿はすぐに夜の人ごみにまぎれ彼女からは見えなくなった。
お金を握らされ、１人残された女の気持ちなど思いやる余裕もなかった。
＊
どこへ行った？
女が歩いた方へ走りながら目は忙しくあの色を探す。
６年前と変わらない姿、服装。
金髪に赤色。
俺をバカにしているのか。捕まえられるはずがないと嘲笑っているのか。
「クソッ。」
あの事件の後、俺は精神病院に入れられた。
俺の話を信じる人なんてまともと言われる中にはいなかった。
結局、親友を目の前で殺害されたことによるショックと、助けることができなかった自己嫌悪から現実逃避しているんだと考えられ、２年間のカウンセリングを受けることになった。
実際２年も経って、カウンセリングなんていうものを受けていると、あれが本当に現実であったのか自分でもわからなくなった。
あの女は本当にいたのか？
俺が部屋に着いた時にはもうあいつは死んでいたんじゃないか？
それでも、頭の片隅で声がした。
あれは現実だと、犯人は....人間じゃない、と。
職場に復帰してからは、大切なものは守れるように、あんな思いを二度としないように励んだ。
と同時に徹底的に調べることを決めた。
似たような事件はないか？女の身元、目撃情報、あいつの交友関係。
そうして調べるうちに、あの夜のことは現実だったんだと確信した。
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革ベルト
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yori(プロフ) - また来ましたっ（´▽｀*）。ずっと探しててwww見つけた時は息が詰まるほど嬉しかったです。もう一回読み直しますっ。更新は無理しない範囲でしてください (2012年12月13日 16時) (
レス) id: 88ffb53b2c (このIDを非表示/違反報告)
tutu(プロフ) - yoriさん» コメありがとうございます。お返事、更新共に遅くなってしまい申しわけありません。なかなか更新ができない状況ですが、気長にお付き合いくださるとうれしいです。がんばります！ (2012年9月4日 22時) (レス) id: a617facaa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tutu | 作成日時：2012年7月1日 23時
