６年後 ページ2
コツコツとせわしなくいくつもの靴音が響き、異質な雰囲気のある署内で
逆に異質であるだらけた声が聞こえる。
「なぁーなぁー、行こうよクリス。
どうせ、暇だろー？」
「暇じゃない。」
すげなく返される言葉に肩を落としながらも、なお食い下がる。
「嘘だね、俺は知ってる。
１人暮らしで彼女なし、今晩当直じゃないし飲みの約束もない。
ほら暇じゃん。」
なんでこいつはそんなこと知ってんだ。
署内にストーカーがいますよー。
怖いよー、誰か助けてー。
朝から時間を見つけてやって来ては、ずっとこの調子。
いい加減相手をするのも疲れてきた。
そろそろ諦めてほしいとため息がこぼれた。
「シウミン、他の奴を当たってくれ。
俺が、そういうの好きじゃないって知ってるだろ。」
「知ってるさ、知っているとも。
だがな、むこう側がお前をご指名なんだよ。今日のはどうしても成功させたいんだ！
つー訳で、引くわけにはいかんのよ。
悪いなクリス、諦めて。」
俺が諦めんのかよ。ハァ。
＊
捕まった。
俺の逃走経路を読んでいたシウミンの奴は、そこに協力者を配置してやがった。
そして連れてこられた、合コン会場。
「どーも、はじめましてぇ！」
逃げられないように両脇がっちりガードされてます。
ここにきて分かったことは、シウミンが成功させたいと言った理由。
シウミンの本命がいた。
てっきりもう付き合ってるんだと思っていたけど、まだだったんだな。
そして、俺が指名された理由。
「クリスさんが来るなんて珍しいですね！
久しぶりに会えて、私嬉しい。」
あなたが呼んだんでしょうが。
初めて会ったのは、３ヶ月前。
友人と呑んでいたら、たまたま彼女もそこにいて、友人の友達ということで一緒に呑んだ。
最近誰かにつけられている気がして怖いと言うので、警察に相談するように勧めたら、もしもの時のために番号教えてくださいと言われ、友人の手前断れず、赤外線でメアドまで交換させられた。
それ以来、連絡が頻繁に来るようになったが、例の相談めいたものは一切なく、相談に行った様子もない。
どうなったのか聞いてみたら、
「気のせいだったみたい。私のこと心配してくれたんですか？❤」
なんて語尾に変なものがついてきたんで、
あぁ女郎蜘蛛とか思った。連絡も返さなくなった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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yori(プロフ) - また来ましたっ（´▽｀*）。ずっと探しててwww見つけた時は息が詰まるほど嬉しかったです。もう一回読み直しますっ。更新は無理しない範囲でしてください (2012年12月13日 16時) (
レス) id: 88ffb53b2c (このIDを非表示/違反報告)
tutu(プロフ) - yoriさん» コメありがとうございます。お返事、更新共に遅くなってしまい申しわけありません。なかなか更新ができない状況ですが、気長にお付き合いくださるとうれしいです。がんばります！ (2012年9月4日 22時) (レス) id: a617facaa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tutu | 作成日時：2012年7月1日 23時
