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驚いて後ろを振り向く。
宙で胡座をかいて飛んでいる怪物がひとり。
心臓の音が首近くで響いてうるさい。
智「ハートの国のね、敵を殺す手伝いしてたの、俺」
理解の追いつかない言葉が次々に出てくる。
智「だけどね、交換条件だったものが亡くなっちゃったの」
その目はどこか哀しそうで。
智「俺の唯一の友達だった、ハートの国の優しいおばあさん。そのおばあさんと笑顔で話せることが条件だった。おばあさんが死なないように匿ってもらうのが条件だったのに」
そしてどこか怒りを帯びていて。
智「おばあさんね、敵襲に当たって死んじゃったんだ」
物凄く、つめたかった。
智「だから、翔くんのお父さんとは縁を切った。契約を切ったの」
人との繋がりを本当に大切にするこの目の前の怪物は、実の父親と契約を交わしていて。
その父親はこの怪物に頼っていたから強かった。
つまり、彼との契約が切れたその時、ハートの国が弱くなり降参した時期だった。
俺は小さいなりに色々状況を理解しているつもりだったのに。
父親の、あの言葉はどういう事だったのか、という解けなかった疑問。
"そうだ、お前はこれからAお嬢様と仲良くしていく身だ。"
"何があっても、Aお嬢様を守らなければいけないよ"
それの意味が、やっと理解出来た。
高梨家、ハートの国の経済を常に支えてくれた王家に一番近い貴族。
その姫であるA。
負けてしまったハートの王国。
契約して勝ってきた、というその汚い背景を誤魔化すわけでもなく、
ただ、それが切れて負けてしまった今、負けたという事実が残ってしまった今、
支えてくれてきた高梨家の軌跡に王家が泥を塗らぬよう、負けてしまったけれど、高梨家を大切に思う気持ちは変わらないよ、ということを伝えるために、
俺とAに関係を持たせた。
そしてその関係の間に俺は、恋というわけでもない、家族というわけでもない、特別な愛情と「守る」使命を持ち続けてしまった。
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まりも - 小鳥遊勇希さん» お返事ありがとうございますっ！のんびり更新待ってます(*^ω^*)！ (2017年8月16日 20時) (
レス) id: 9c81278532 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊勇希(プロフ) - まりもさん» まりもさんこんばんは！コメント嬉しいです泣 同じ大野担ー！これからも色んな展開があるので楽しみにしててくださいませ。次の更新は14日くらいになりそうです〜 (2017年8月13日 0時) (レス) id: 77bd7f1e7d (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 大野担なので、ミステリアスなモンスターとしての大野君にドキドキしながら読んでますー！続き楽しみにしてます☆ (2017年8月12日 19時) (レス) id: 9c81278532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小鳥遊勇希 | 作成日時：2017年8月4日 1時
