じれったくて、あまったるい。

同じ匂い ページ36

午後9時
お風呂場。









トミー「〜〜で、これがシャンプーね。
２本あるけど、こっちの方がいい匂いするからこっちの方がいいよ」



おっけー！と言いながら
シャンプーをちょっとだけ手に出してみる。





本当にいい匂いがする
爽やかな花の匂い
スーッと花を突き抜ける、私が好きな匂い。






A「なにこれなにこれ！！めっちゃいい匂い！！」
トミー「だろ？この匂い、俺好きなんだよね！」

A「私も好きになった！！いい感じ！」

トミー「数時間後には、俺達2人とも髪の毛がこの匂いになるんだよな

なんか、いいな(笑)」








トミーがハハハと笑いながら言う
そんなこと言われたら、照れてしまう。






私はまた顔が真っ赤になった









トミー「ん？そんなに顔真っ赤にしてどうしたの(笑)」



頭をポンポンと叩かれる





A「あーもう(笑)
てか私もうお風呂入るから出てって！(笑)」

トミー「せっかく色々と教えてやってたのに！
タオル、そこにあるやつ適当に使って！！じゃ、出るわ(笑)」







バタン、と扉が閉じる




トミーが出ていったのを確認すると
私は脱衣所に出て服を脱ぎ始めた。









着ていた服を脱ぎ、ブラジャーのホックを取り、髪をひとつにまとめ
いざお風呂へ。









シャワーを浴び、
いい匂いのシャンプーで頭を洗い
顔を洗って身体を洗った









一日の汗が流れていく
一日の汚れが落ちていく
すごく気持ちいい。









そして浴槽に浸かる
汚れひとつない真っ白な浴槽。

トミーのおばあちゃんが隅々まで掃除しているのだろう。







丁度いいお湯加減
疲れがみるみる取れていくのがわかる


思わず声を漏らす

A「はあぁ、最高…」









まさか今日、いや、人生のうちで
トミーのおばあちゃん家に泊まるなんて考えもしなかった
奇跡すぎる、嬉しすぎる

ましてやトミーとお泊まり。
キュンキュンする、もっと好きになる。









私はお風呂から出たらトミーとなんの話をしよう、などと考えながらお風呂を出た。









そして脱衣所で、「ある事」に気付く。









着替えが無い。泊まるつもりなんて無かったから着替えなんて持ってきてない。









トミーになにかTシャツを貸してもら…
いやいや、今全裸だし…









全裸で戻るわけにはいかないし！！！
どうしよう！！



いや、本当にどうしよう。

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