OA 12 ページ13
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し 「りょうくんだ。」
て 「関西行ったんだっけ?」
し 「そうなんだけど、A来るって!!」
て 「まじで!?良かった…」
Aが居なくなって 1週間が経った。
心配で夜も眠れず 寝不足気味だった。
て 「てか、なんでいきなり居なくなったんだろうなあ」
多分てつやは知らない。りょうくんとざわくんだけなんだろうな。
会ったら何を話そう。
何を伝えよう。
怖い。Aと話すのがこんなに怖いなんて。
生まれて初めてだ。
て 「まあ、兄妹ケンカも大概にしろよ?」
なんも知らない奴だからこそ、少し冷静になれる。
し 「…おう。」
早く会いたいようで 会いたくない。
でもきっと あいつも同じことを思ってる。
俺がしっかりせんでどうすんだ。
頑張れ俺 …
━
岡崎に向かう車の中。
「2時間くらいで着いちゃうんだっけ?」
虫 「そうだね、」
り 「道が混んでたら延びるけどね。」
こんなに ゆー兄に会いたくないと思ったことなんてない。
このまま着かなきゃいいのに と思う。
だけど、ゆー兄の為になら。ゆー兄に笑顔が戻るんなら。
きっと ゆー兄も怖いよね。まさか 妹に告白されるなんて 思ってもみなかったよね。
ごめんね。
「運転ありがとう。」
り 「いーえ。ここで待ってるから なんかあったらこっちおいでね。」
虫 「頑張れ。Aちゃん。」
「うん!」
ゆー兄の家に着いた。いよいよだ。
階段をゆっくりゆっくり 噛み締めるように登る。
扉の前で一呼吸をして 震える手で インターホンを押す。
中から 大きい足音が聞こえ 扉が開く。
し 「A…!」
中から出てきたのは 少しやつれた ゆー兄の顔。
そして 温もりに包まれた。
「ゆー兄…」
震えてるのが分かる。凄く心配かけてたのが分かる。
「…ごめんなさい」
そう呟くと 温もりが強くなる。
し 「心配掛けやがって…」
「ごめんなさい…っ」
とんでもないこと してしまったと 改めて思った。
本当に ごめんね、ゆー兄。ごめんなさい。
━
取り敢えず 部屋に入り 飲み物を貰う。
相変わらずの私の好きなレモンティーをくれる。
「ありがとう。」
し 「いいよいいよ。」
一息つくと 静かになる室内。
こんなこと初めてだから
どう切り出したらいいか 分からなくなる。
そうすると ゆー兄が重い口を開く
し 「もうここまで来たら 隠し事なし。なんでも 言ってくれ。」
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わたあめ(プロフ) - いいお話でした! (2018年10月19日 23時) (レス) id: 710503ce15 (このIDを非表示/違反報告)
りなな - 楽しく読ませて頂いてます!続きが楽しみです!! (2018年9月18日 7時) (レス) id: 19d86a11f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2018年5月28日 21時