マカロンとコーヒー【meychan】

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「あ、助手席乗ってください、どうぞ」

『ありがと〜、大丈夫？彼女嫉妬しない？』

「彼女いません！それ聞くの意地悪です！(笑)」

『あははっ、ごめんなさーい』

「Aさんどこら辺ですか？住所、ナビに入れます？」

『えーっとね、−−−−−−−−』

「え、めっちゃうちの近く」

『へ、めいちゃんもこの辺り住んでるの？』

「たぶん、歩ける距離っすよ」

『えー！びっくり(笑)じゃあ、どこかですれ違ってたかもね』

「ほんとですね」



まさかの事実を知って、自宅方面に向かって車を走らせる。目的地までは30分ちょっと。

車内は他愛もない会話だった。仕事の話だったり、プライベートの話だったり、ほんとに当たり障りのない普通の会話。



「……あ、俺んちここっす」

『え！いつも通ってるよ！めちゃくちゃ近所じゃん』

「ね、ここ曲がってーーーー」

「ここ、ですか？」

『そう！めいちゃん、わざわざありがとねー？』

「いやいや、何かあればいつでも呼んでください(笑)」

『あははっ、今度また飲みにでも行こうね』

「え！ぜひ！誘います！」

『待ってる、じゃあ、ほんとにありがとね。おつかれさま〜』



Aさんが、軽く手を振ってマンションの中に入っていくのを見送って、俺も車を走らせる。………楽しかったなあ。





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