いつか居なくなるあの子の話【SEVENTEEN】

DN ページ16

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MG「ねぇヒョン、ヌナの衣装ってスカートだと思う？ズボンだと思う？ヒョンはどっちがいい？？」


WN「どっちでもいい。間をとってお前がスカート履いてみたら？」


MG「えぇっ！？ちょ、ヒョンその趣味は……、」





目の前で繰り広げられるミンギュヒョンとウォヌヒョンのイチャコラ(?)を見ながら、ふと考える。







DN「(………あのヌナとは、仲良くなんてしないと思ってたのになあ)」




わりと固い決心というか、意地というか。僕らは13人なんだって、あの人と壁を作ろうとしてたのに。

実際は順調に関係を構築しちゃってて、実はなんかちょっと悔しいんだ。


………ヒョンにもヌナにも内緒なんだけど。








VN「……ねぇチャニ、あの人に日本語教えてもらったの」


DN「わっ、びっくりしたぁ！

さっきのあれなら、昨日の撮影のときにヌナが教えてくれたやつですよ！



僕が言ったのは“いってらっしゃい”で、

ヌナが言ったのは“行ってきます”って意味なんです」


VN「へぇ」





……自分から話しかけて来たくせに、然程興味も無さそうだなぁこのヒョン。


たしかにこの感じがデフォではあるけど、わざわざ聞きに来たんならヌナが気になってるのかと思った。






DN「ヒョン、ヌナと仲良くなりたいんですか？」


VN「……いや別に、そういう訳じゃないんだけど」


DN「確かにあの人いっつも、迷子みたいに不安そうな顔してますけど」






だから話しかけにくいんですか？



と聞けば、



確かに誰が話しかけても大抵、“緊張してます”って顔に書いてあるけど。


と返された。








DN「……まぁそうですけど。


でもたまに、ほんとにたまに、普通に笑ってくれるんですよ。僕はそれが楽しみなんです」




ハニヒョンがつけた、ぷくぷくって効果音が似合うあの顔が、脳裏に浮かんだ。



圧倒的にとか、花が咲くようにとか、
王道の、THEヒロイン！みたいな笑顔じゃないんだけど、そこがかえって居心地いい。





DN「なんか、こう………。知る人ぞ知る、みたいな。クセになるというか、？」


VN「……ちょっとよく分かんないんだけど」


DN「ヒョンごめん、僕の語彙力じゃ伝わんない」


VN「そっか」





また一言で会話を片付けたヒョンは、僕から離れて、ドアのほうへ歩いていく。








DN「…ヒョンどこ行くの？さっき衣装合わせしたじゃん」



VN「……チャニがそんなに言うなら、ヌナと話してみようかと思って」


DN「ぇ、」





ヒョンが意外にも、言葉より行動派なことを知った。




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