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目を薄ら開くと、其処には、
「家畜のくせに、良くあんな事をするねぇ。僕、感動しちゃったよぉ」
にたにたと下卑た笑みを浮かべて、私を見下ろすフェリド・バートリーが居た。
「……黙って、下さい。貴方と、馴れ、合うつもりは、毛頭ない…です。早く、消えて……下さい」
まだ肺の穴は塞がらないのか、言葉を発する事が酷く辛い。
フェリド・バートリーは、やはりにたにたと笑いながら、
「ざんね〜ん。君は今から、僕と一緒に名古屋空港に行かないといけないんだよ〜。だから、我慢してね」
そう言った。
私の脳裏に過ぎるのは、瞳を紅く染めた一瀬グレンの姿。名古屋空港で、敵味方関係なく殺していく、生成りの姿。
一瀬グレンは、フェリド・バートリーと繋がりがあったから、彼処に連れていかれたと予想している。
なら、私を連れていくメリットはあるのか。
「フェリ……」
私が聞く前に、
「よっと。動かないでね〜」
フェリド・バートリーは、私を肩に担いだ。
突然の出来事に固まってしまう。
何故、私は、フェリド・バートリーに担がれている。
いや＿＿フェリド・バートリーは、一体、何を考えているんだ。
「君、その傷じゃあ動くのも辛いでしょ？なんて言ったって、僕等の女王様の蹴りをもろに食らったんだからねぇ。いやいや、喋れてる君は凄いなぁ」
肩に担がれている為、フェリド・バートリーの表情は見えない。
何を思ってこんな事を口走るのか、理解が出来なかった。
「よしよし、到着したよぉ」
その言葉と共に、フェリド・バートリーは私を下に下ろす。
其処は、吸血鬼専用の輸送機の中だった。
こんな内部になっているのか＿＿。
と、思わずまじまじと中を見ていると、
「はいは〜い。君は、此処に大人しく座っててねぇ。僕は優しいから拘束なんてしないけど、何かしたら、君の美味しそうな血を吸っちゃうよ」
フェリド・バートリーが私の肩を抱き、一つの席に座らせた。
『何かしたら、君の美味しそうな血を吸っちゃうよ』
好奇心から、血を吸われてみたい衝動に駆られる。
私の血は、美味しいのだろうか。
なんて、場違いな事を考える。
「フェリド様、発進致します」
「よろしく〜」
という、吸血鬼の会話を横目に。
そんな時、
〈主〉
《禍竜》の落ち着いた声が聞こえた。
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Sayura(プロフ) - ナガミさん» ありがとうございます！紹介させていただきます。お返事遅くなってしまってすみません。 (2017年2月19日 19時) (
レス) id: 5dae6bbc32 (このIDを非表示/違反報告)
ナガミ(プロフ) - Sayuraさん» Sayuraさん、コメントありがとうございます。作者のナガミです。面白い…大変恐縮でございます。Sayuraさんが宜しいのであれば、紹介して頂いても大丈夫ですので、よろしくお願い致しますm(_ _)m更新、頑張らせて頂きます！ (2017年2月18日 23時) (レス) id: 6b18d1cb3a (このIDを非表示/違反報告)
Sayura(プロフ) - はじめまして、Sayuraといいます。とても面白いと思ったので、この作品を私の作品で紹介してもいいでしょうか？嫌だったらすみません。更新頑張って下さい！ (2017年2月17日 0時) (レス) id: 5dae6bbc32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナガミ | 作成日時：2017年1月26日 20時
