初見じゃない人 ページ5
あれから色んな人(サーヴァント)に出会った。
中には知識として知っているような人から、全く知らない人までいっぱい会った。
そして今目の前にいる、ゴツイ黒い鎧と顔つきが見事にミスマッチしている女性も知っている。
彼女は数十分前にあったジャンヌ・ダルクの、オルタらしい。
オルタとはそもそも何なのかと、疑問に抱く。
「さっき変わった魔力が、体内に無理矢理入り込んできたのだけど。
まさかアンタの仕業？」
「多分ですがそれは、新しいマスターAさんとの契約を結んだ証拠かと」
「チッ、強制契約ねぇ……」
さっきのジャンヌさん(ルーラー)とは違って、根に持ちやすそうなタイプのジャンヌさんだ。
さっそくマズイことになったと理解できた。
「本当に嫌なものか？」
「……アンタって、ホントに神出鬼没ね」
突如後ろから聞こえた声に反応して振り向くと、短い銀髪に赤い瞳をもつ男が私のすぐ近くに立っていた。
気配がないことに驚いたが、マシュは「エドモンさんはほとんどが、影の中にいるサーヴァントですよ」と教えてくれた。
どうりで彼を一度も見かけなかったのか。
一瞬目が合ったが、ピンと何かを弾かれたような胸騒ぎを覚えた。
「……夫人か？」
「え？」
「いや、元夫人だな」
「いや、あの……結婚すらしていませんけど……」
言ってみたものの、物凄く悲しくなってきた。
何が嬉しくて独身生活をしてきたんだ。今まで義母が結婚を一切許してくれなかったんだよ！！
だが、彼とは初対面なのに、そうとは思わせない錯覚に陥った。
前世にそっくりな人でもあったのだろうか。
「ああ、失礼した。アヴェンジャーのエドモン・ダンテスだ。巌窟王とも言われている」
「あ、はい、巌窟王さん。宜しくお願……」
「エドモンと呼べ。夫人には世話になったからな」
「だーかーら、結婚してませんって！！人違いですよ！」
「そうか？生前時の見た夢の女性に似ているが……」
私を不思議そうに、でも懐かしそうに眺める男に、少し怖くなって、マシュの後ろに隠れた。
「アンタ、変じゃない」
「堕ちた聖女に言われるとはな」
「あーそうね、悪かったわね！」
キッと睨んだまま、その場を立ち去った彼女の後ろ姿を見詰める。
その背中は、歪んだ感情の面影が見えた。
だけどそれは、どこかで見たことがあるような気がした。
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みょん - 設定が細かくて面白いです！ (2021年10月24日 23時) (
レス) @page1 id: be1f1389a2 (このIDを非表示/違反報告)
美虎都(プロフ) - 大丈夫です！のんびり待ってますね！ (2017年11月15日 13時) (レス) id: 6e6a008299 (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - 美虎都さん» コメントありがとうございます。エドモンさんって、性能も性格も素敵ですので、彼メインのお話を作りました。喜んでいただいて嬉しいです。更新は気長にのんびり待ってってください。(返信遅れてすいません) (2017年11月15日 5時) (レス) id: 69689cf56c (このIDを非表示/違反報告)
美虎都(プロフ) - とっても面白い 私の好きなキャラクターエドモンだからとっても嬉しい続き気になる (2017年10月29日 16時) (レス) id: 6e6a008299 (このIDを非表示/違反報告)
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