ハムスターの料理(アニメ/リック) ページ26
*豆打さんからお借りしました
フームたちと遊んで、暗くなってきたので彼らに軽く挨拶をしてから別れた。
私の家は森の中にあるので、森に入った。しばらく歩いていると、木に囲まれた簡易な家についた。
「ただいまー」
「おう、飯作ってる最中だぜ」
「手伝おうか?」
「ん、今天ぷら揚げているから危ないぞー」
「そっか」
家の前でどこから持って来たのか分からない可愛らしいエプロンを付けたリックが、火の上に脂が入った鍋を置いていた。その中から香ばしい匂いがしたので、脂が飛ばないと思う範囲まで近寄って中を覗き込むと山菜などがその匂いを放っていることが分かった。
「どうだ、旨そうだろ?」
「うん」
ふふんと胸を張るように語る彼は、天ぷらを綺麗に洗った皿である大き目な葉っぱの上にのせていた。
「あつッ!!」
「え、だ、大丈夫?」
途中で油が彼の方向に飛んだようで、指を近くにあった水に突っ込んでいた。何か出来ないかと彼に尋ねると、大丈夫だと言われて何かの葉っぱのようなものを患部につけた。
「あーすまん、夕飯遅れるわ」
「いや、私やるよ」
「おいおい、大丈夫かよ」
「大丈夫だよ、お母さん!山菜を掬い上げるだけでしょ?」
「誰がお母さんだっ!……………まあ、そうなんだけどよ」
渋々私に長箸を渡してくれたので、お皿(葉っぱ)の上にサッサッと天ぷらを掬い上げた。少し苦戦したが、全部掬い上げられた。
「お……スゲエな……」
「私だってリックの役に立てるんだからさ」
「そうだな」
どうやら火傷の痛みが引いたようで再び皿に手を付けた。
「よーし、外で食うぞ」
「うん」
「ぽよ!」
「……カービィ、来てたのか」
「ぽよ」
「まあいいじゃん」
私とリックとカービィとで外で食べることになった。カービィはぱくぱくと勢いで吸い込んで食べていたので、すぐになくなった。私たちのも吸い込まれてなくなった。
「お前と食うとこうなるからな」
「ぽぉよ……」
「気にしないで。ウィスピーに相談するから」
「ぽよ!りんご!」
「じゃあ行くか」
そしてご飯の代わりにリンゴを貰おうとウィスピーがいる場所へ向かう。カービィはるんるんとした足取りで、私たちより前に歩いている。
「天ぷらありがとな」
「うん」
「今度も手伝ってくれるか?」
「さあ?」
リックに不満気な顔をされたが気にせずに歩く。彼の手にあった火傷の小さな跡を見て、労らなければと思ったのであった。
(最近ネタがなかったです……豆打さん、ありがとうございました)
◯戯れの(フラン・キッス+スージー)→←effect(クイン・セクトニア)
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アリス - リクエスト答えていただきありがとうございました、とてもいい話でした。これからも無理しない程度に頑張ってください、応援しています! (2022年8月7日 13時) (レス) @page46 id: d52c4cdcef (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます、こちらこそ初めまして。感想ありがとうございます、元はいろんなキャラクターを書きたいという気持ちでこの短編集を作りました。アリスさんのご要望に添えた作品があるのであれば何よりです。リクエスト承りました、暫しお待ちください。 (2022年8月6日 23時) (レス) id: 6e309e833c (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 今日始めて見ました!様々なストーリーがあってもっと早く見つけたかったなと思っちゃいました…!リクエストですがあなたのためだと言ったら?の後日談(続き)的なのってお願いできますでしょうか?ご検討よろしくおねがいします。 (2022年8月6日 22時) (レス) id: d52c4cdcef (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - 梨夢(リム)さん» コメントありがとうございます、自己満足で書き続けていますがリムさんがそのように仰ってくれるのであれば良かったです。和数的にそろそろ終了ですが、それまで自己満足で書き通していきます。 (2022年8月5日 16時) (レス) id: ce406737cf (このIDを非表示/違反報告)
梨夢(リム) - はじめまして!面白すぎです!!最高です!続き待ってます!! (2022年8月5日 12時) (レス) id: 265c125c54 (このIDを非表示/違反報告)
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