星のカービィの短編集

Who am I(64) ページ17

*Who are youの続き


あれから私は自分の意志で動けなくなった。そして恐ろしく不気味な1つ目とたくさんの目玉がある物体に会うようになった。怖くて目を背けたくても、自分の意志で動かすことができない。それ故、誰かがヤツらをじっと見ているのだ。

「はかせたか？」
「イイエ、まだデス」
「本当に知らないのか、この娘は……」
「ホント、シラナイ？」
「そうかもしれないな」

天使の風貌をした大きな白い物体は、私を羽で包み込んだ。何か迫った表情で見ているので、見たくないのに、目を離してくれない。

「まあよい。あの妖精だけでクリスタルをどうこうできるわけではない」
「ゼロツーサマ、考える、多い」
「考えすぎか……悪い癖かもしれん」

私を離してそのまま帰らされた。そして、気付けば家の中にいる。
最近はいつもこうだ。
恐ろしい日々が続き、私の気持ちはどんどん落ち込む。表面上は無表情で、あまり表情を作っていないようだ。

「Aさん、どうしたんですか？」
「エエ、何でもアリません」
「そうなんですか？……本当に彼女の行方は 知 ら な い の か」

吊あがった目で私を見る女王様は、あの物体の気配を強く感じた。
だが、知らないものは知らないので、知らないというしかないのだ。

「まあいい、お前は私の手中にあるのだ。下手なことをすれば命は無いと思え」
「……」

もう何も出来ない私は、彼女の中にいる恐ろしいモノの言いなりの状態だ。もう怖くて怖くて、ようやく意識して動ける夜の間に、「助けて」と必死に祈った。

そんな中流れ星を見かけたので、それを目で追うといきなり眼中まで落ちてきた。ビックリしてそれを見ると、それは星にしがみついた見覚えのないメンツと見覚えのある少女がいた。

「A！無事なの？」
「う、うん……久し振りだね、リボン…………っう、うぅッ！」
「どうしたの！？」

急に涙が溢れてきて、今までのことが胸を裂きそうで、目頭や心が熱くなった。
周りに星に捕まっていた彼らは、私の周りに立って大丈夫かと言葉を投げかけられた。

「あのね、あのね……謎の物体が、この星を、支配してて……私もそれに侵されているらしいんだ……」
「そうなんだ、ここまで浸食されてたんだね……辛かったでしょ？」
「ありがとっ……ございます……」

誰かに言えたことの安堵間に包まれて、泣き喚いた。

「大丈夫、ソイツら倒してくるから」

桃色の彼の背後にいる仲間たちが、とても頼もしく見えた。



(リクエストの案です、すいませんでした)

美味しい魔法(グリル+リック+クー)→←愛しいモノ(？？？)

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