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不安か不満か 2 〜千side〜 ページ46

モモと一緒になって驚いてAを見た。
Aの顔が固まっている。
壮五くんが慌てた。

「ちょ・・・っちょっとナギくん!」

『膝枕、一瞬で終わったから!ね!』

「タマキもAにこの前ハグしました。なのでヤマト怒ってました!」

それを聞いた時に、僕の中の何かがプツリと切れた気がした。

「壮五くん。大和くんに電話して。早く帰って来いって言って。」

「は、はい!」

壮五くんの方を見ずに、Aに近づく。

これは知られたくなかった顔だ。
だって、僕が傷つくの、Aは分かってるでしょう。

モモとナギくんが口笛を吹いたけど、どうでも良かった。

「覚悟は出来てるよね?」

『え・・・?』

Aの耳元で囁く。

「前後不覚になるくらい、愛してあげる。」

Aから離れると、すごく真っ赤で、嬉しくなって安心した。

・・・・・・安心?

【そうか、Aが言うように、僕は不安だったのか。】

欲求不満ではあった。
それが不安に繋がったのかもしれない。

結局、大和くんには会えず終いで、寮から帰った。

「モモ、明日仕事後は八乙女事務所行くんだよね?」

「うん!カオルちゃんには話してるから、あとはオファーするだけだよ!」

「じゃあ、今日の所は帰ってくれる?」

モモは頷いて、少し苦笑いしながら帰って行く。
Aは力なく手を振ってため息をついた。

あれから、一言も喋らない。
それでも一緒にマンションに入って部屋に入れてくれる。

どうしよう。
そういう雰囲気じゃないのは分かる。

「A、僕が泊まるの嫌?」

Aは弾かれたように顔をあげて、僕を見た。
目が合って、Aは首を振った。

「僕、Aの言うように不安なのかもね。春からずっとしてないし、生活のすれ違いが多い。」

『千も変わったよ?』

「どこが。」

『あー・・・・・・してから、プライベートではあまり迫らなくなった。たまにあるけど頻度がだいぶ違う。感情を伝えようとするのを前に比べて、あまりしなくなった。元々そんなに言わないけど前はもっと千なりに伝えようとしてくれてた。』

驚いた。
そんなつもりはなかった。

「迫って欲しかったの?」

『いや、それはそれで語弊があるんだけど・・・むしろ気持ちの問題で・・・』

Aを抱きしめる。

「僕はAが好きだよ。環くんや大和くんに妬く位好きだよ。・・・モモにもだけど。」

『ふふ・・・うん。その気持ちは疑ってないよ。』

ホッとして、Aに唇を寄せた。

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ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ZOOL(こう打ちしか出来なくて申し訳ないです(>_<)の中では誰が、というのは特になかったんですけど、了さん側の裏を書いてると、私の中では普通に、巳波くんが絡んできたのでww2月後半か3月になるかと思いますけど、よろしくお願いします! (2020年1月29日 21時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - 大丈夫ですよ! 楽しみにしてます!ŹOOĻの棗巳波にハマってしまったのです。 (2020年1月27日 21時) (レス) id: 39bb781660 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ちなみに、ベースは書いてます。でないと、百の本編の裏とりが出来なかったので(笑) (2020年1月27日 17時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ありがとうございます!巳波くんですか(汗)他落ちが話一辺倒な気がして、偏ってるなと反省途中なので、巳波くんside主体で、他が落ち着いてからで、どうでしょうか(^^ゞ (2020年1月27日 17時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - 頑張ってください!面白いです! 個人的に棗巳波くん落ちもみたいです!笑 (2020年1月27日 13時) (レス) id: 39bb781660 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:miz | 作成日時:2019年2月27日 8時

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