検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:115,330 hit

僕の気持ち 〜千side〜 ページ5

モモが、Aに告白するのを辞めると言い出した。

「Aはモモが好きなんだと話しただろう。」

そう言うも、モモは下を向いて静かに首を振った。

「Aが好きなのは、もうオレじゃない。オレがRe:valeになる前なら良かった。遅かったよ、ユキ・・・・・・」

「何を・・・Aの好きな人はモモだ。」

何故信じない?
何があった?

そう聞こうにも、僕にとってショックが大きいらしく、声にもならない。

「オレは身を引く。大丈夫だよ、ユキ。Aは好きな人とハッピーになれる。それが一番良い。」

「・・・・・・誰?僕が知ってる人?」

やっと出た言葉は、それだった。

モモは、泣きそうな、それでいて少し嬉しそうな笑顔で答える。

「うん。Aが自分で気づいてるか分からないし、誰かは言えないけど、すごく知ってる人。」

ギュッと胸が痛くなる。
こみあげてくる涙を止めようと片手で目頭を摘まんだ。

「振られたら一緒に泣こうって言ったじゃないか。」

「泣かないよ、オレは。Aがハッピーになるなら、それだけでオレはハッピーになれる。」

「ずっと言わないつもり?」

「言うとしたら、過去形で話すよ。Aが自分の気持ちに気づいてるなら、その時に、背中を押すために。」

モモは今度は穏やかな顔で笑った。

どうしよう。

僕はAを諦めるつもりでいた。
モモとAが付き合うと思ったから。

・・・・・・諦められる?

答えはNOだ。

そんなに簡単ではない。
最低でも5年半は好きなんだ。
万なら、もっとお前は長くAが好きだよ、と呆れた顔をしながら言うだろう。

Aがモモを好きだから、モモならいいと思ったんだ。
他の誰かじゃ嫌だ。

Aは誰を好きなんだろう。
モモ以上の人っているか?

あんなに好きだって言ってたのに、変わるものか?

僕には分からない。
だって僕が好きだと思った女の人は、Aが最初だ。
誰かに恋をする事を教えてくれたのは、Aだ。
その想いが変わることを知らない。

諦めるならわかる。

本気じゃないなら、分かる。

でもAの想いは本気だった。
僕から見ても、万から見ても。

何故そうなった?

そこまで考えた時、僕が思い出したのは大和くんだった。

彼はAが好きなんだろう。
そして告白して振られたんだと思う。
ホワイトデーを返しておいてほしいと言われ、仲がいいんだから自分で返せと言えば、Aとはもう会えないと言われた。

僕の気持ち 2〜千side〜→←独占欲の有無 3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
233人がお気に入り
設定タグ:アイナナ , Re:vale ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ZOOL(こう打ちしか出来なくて申し訳ないです(>_<)の中では誰が、というのは特になかったんですけど、了さん側の裏を書いてると、私の中では普通に、巳波くんが絡んできたのでww2月後半か3月になるかと思いますけど、よろしくお願いします! (2020年1月29日 21時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - 大丈夫ですよ! 楽しみにしてます!ŹOOĻの棗巳波にハマってしまったのです。 (2020年1月27日 21時) (レス) id: 39bb781660 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ちなみに、ベースは書いてます。でないと、百の本編の裏とりが出来なかったので(笑) (2020年1月27日 17時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 凛音さん» ありがとうございます!巳波くんですか(汗)他落ちが話一辺倒な気がして、偏ってるなと反省途中なので、巳波くんside主体で、他が落ち着いてからで、どうでしょうか(^^ゞ (2020年1月27日 17時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - 頑張ってください!面白いです! 個人的に棗巳波くん落ちもみたいです!笑 (2020年1月27日 13時) (レス) id: 39bb781660 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:miz | 作成日時:2019年2月27日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。