【アイナナ】vale5 (ページ41)

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2人でコスモスが咲いてる所に向かって歩いた。

『わ、キレイ！』
「ほんと！え？これ全部コスモス！？」

ピンクや白、黄色や赤といった色とりどりのコスモスが咲き誇っている。
百瀬くんが咲いてる中の一点を指差した。

「Aさん！赤黒いのもある」
『わ、ホントだ！初めて見た』

少しだけ元気な声で、ちょっと笑顔で会話する。

ゆっくりで良い。
悲しい気持ちは、きっと時間が解決してくれると思うから。

「Aさん、ホントにオレのこと、カッコ悪いって思わなかった？」

手を繋いで公園を歩きながら、百瀬くんが心配そうな表情をする。
私は照れながらも笑顔で答えた。

『距離が近くなった気がして、もっと好きになったよ』

百瀬くんも、照れたように笑った。

・

百瀬くんが普通に歩けるようになって、テスト結果も問題なくて大学の推薦を貰えるのが決定した11月。

万理A、ホームページの調子が悪いんだけど、どうすればいいかな?

そんなラビチャが来た。

ホームページの調子が悪いって、文字化けとか？

そう思ってRe:valeのホームページを検索してみる。

『ありゃ･･･』

アクセスしようとしたサイトはページが存在しません、という文字がスマホ上に表示された。

調子が悪いから一時的に、表示されないようにしたのかな？と思うも、どこの何が調子悪いのかわからない。
っていうか私がわかるのかな。

取り敢えず大神くんとカフェで会う約束をした。

「A」
『ごめんね、待った？』
「いや。こっちこそ突然呼び出しちゃって、悪いな」

首を横に振って、大神くんの手元にコーヒーがあるのを目で確認してから、注文を取りに来た店員さんにホットティーを注文する。
さっそく状況を教えてもらった。

大神くんのノートパソコンでホームページ作成の所を確認するも、よくわからない。

ううん･･･と唸った挙げ句、私はスマホを取り出した。

『ちょっと電話かけていい？』
「いいよ」

ごめんな、と謝る大神くんに、多分大丈夫と声をかけて電話する。
相手はすぐに電話に出た。

実はここに来る前、弟に言っておいたのだ。
もし私が分からなかったら、電話するかもって。

私よりもパソコンには詳しいから。
私はホームページ作成については、高校の先生に教わって、更にそこから少しかじった位だし。

ホームページの状況を口頭で説明すると、弟から質問される。
大神くんに、ちょっと触るねと断って、操作しながら答えた。