笑顔のキミが好き【if･･････】

11　〜大和side〜 ページ12

俺は飲み物だけで、Aは注文したけど、Aは一口食べて少し顔を歪めた。

「ん？どうした？」

『いや･･････えと、ちょっと食べる？』

ドキッとした。
他のカップルと同じ事しろっての？

Aは店員にフォークを注文して俺に渡す。
ドキドキしながら食う。

･･････甘っ！！

『･･･やっぱ甘いよね･･･』

Aがため息をついた。

「お前･･･苦手なら言えよ･･････」

『いや、苦手っていうか、たまに食べたくなる位だから苦手って程じゃないんだけど、これは･･･』

「ケーキ屋でバイトしてるから好きなんだと思ってたわ。悪いな。」

勿体なくはあるので、ある程度２人で食べてから店を後にした。

「甘くないもん食べに行こう。口直したい。」

『また払われた･･････』

「いや、元々お返しで払うつもりだったしさ。苦手なモン食べさせたあげく払わせるのは俺が嫌なの。」

こういうのはストレートに言えばいいと学習した俺が言うと、素直にありがとうと言ってくれた。
理由がしっかりあると納得してくれるのは有り難い。

理由もなく受け取ってくれる日がくればいいな。

２人で普通のカフェに行って軽食を頼む。
奢るとふてくされた。

「素直に奢られろよ。ホワイトデーだろ？」

『･･････彼女でもないのに。』

「･･････彼女ならいいの？」

『うーん･･････いや、きっと良くない！』

「だと思ったわ。」

きっとこいつは誰と付き合っても、素直に奢られる事はしなさそうだ。
誰と付き合っても･･･か。

俺じゃ駄目か？
ずっとくすぶってる想い。

誰かのモノになる位なら･･････

12　〜大和side〜→←10　〜大和side〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す