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そういえば付き合う前、私のスマホの待受見てって千が百に言ったんだよね。
おかりんが待受ならって仕事中の合間に百に見せたって聞いた。
でも一曲との関係は？
百は変わらず前を向いて口角が上がっている。
「ユキが見送る側のウェディングソング作るから、オレたちはオレたちのウェディングソング作って欲しいって言ってた」
『ウェディングソング？前にも千作ったよね』
「社長の奥さんのためだよね。今回はオレたちのために作りたいんだって！」
めちゃくちゃ嬉しそう。夢みたいだってはしゃいでる。
私も嬉しくてテンションが上がった。
「結婚式で歌ってもらうとか！逆に歌っちゃうとか！」
『いいね。百、やりたいこといっぱいありそう』
「Aはない？結婚式でやりたいこと！」
うーんと軽く呻きながら考える。
ドレス着たから、ドレスに対する憧れって少し薄れてるんだよね。
だとしても仕事とか瑠璃さんの付き合いでとかとは心持ちが違うだろうけど。
『結婚式に対するものは、特別コレってのはないかなぁ･･･』
ただ私達だと、かなりの人数を招待しなければならない。それ位は想像つくけど･･･
『まだ現実感が伴わないというか･･･ごめん。テンション低くさせちゃうかもだけど』
昨日の今日でトントン拍子に進んで、頭も心も多分ついていってない気がする。
挨拶行くけど。
申し訳ない気持ちになってると、今度は百が呻く。
「んまぁ確かに姉ちゃんも大変そうだし、初めは結婚する！って地に足がついた状態では思わないって言ってたもんなぁ･･･」
『ああ、わかる･･･』
ふわふわしてて、結婚って言葉だけが独り歩きしてるような、そんな感覚。
遠ざけてきてたから、余計にそんな感じがする。
「でもいんじゃない？夢がいっぱいつまった、みんなで楽しめるような結婚式とかもさ！まだ式場もなんも決まってないし時間はあるし！何も考えずに今から思いついたやりたいこと言い合うの楽しくない？」
やれるかどうかは二の次で、やりたいこと。
百の言葉を心で噛みしめる。
『白無垢とか？百は袴も似合いそう』
「雑誌でドレス着たから逆に？本番だとまたひと味違いそうだけど、オレはドレス着たAを目の前で見たい！」
『じゃあお色直しとか』
「いいね〜IDOLiSH7にTRIGGERにZOOLになんかやってもらって〜思い出のムービーとかビンゴとかケーキ入刀とか、規模がでかくなりそうだから、見合う所でやんないとなー。あとはマスコミ対策出来そうなとこ」
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月8日 12時
