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ゴールドとベージュが基調のパンツスーツスタイル。
「テレビで観てるね！」
『うん』
笑顔で女の子の頭を撫でる。
じゃあ、と2人に手を振った。
ホテルに戻ると、宴会場にエレクトーンの搬入をしてるのが目に入る。
「Aさん、良かったっすね。練習出来そうじゃないっすか」
『うん、良かったー。使い慣れてた機種じゃないからちょっと不安だっ･･････』
搬入してる1人の男性を見てピタッと表情と足が止まった。
前に教室の受付で声をかけてきたイケメン(ナオコさん命名)！
そうじゃん！
責任者の息子なんだから、来る可能性は十分にあった！
いや逃げてたら可哀想だって女のコに言われたから、話は一回聞いてあげるって決めたんだ！
「Aさん？どうしたんすか？」
トウマがキョトンとした顔で私を振り返る。
「苦手なやつでもいるのか？」
トラはさすが勘がいいよね。
ていうかそういう表情してんのかな私。頬をくにくに触る。
とりあえずは仕事が先だと息を短く吐く。
覚悟を決めて、宴会場に足を踏み入れた。
ZOOLは立ち位置やダンスのおさらい、テレビモニターをさり気なく見ながら立ち位置をその都度調節することなどの説明を受けてる。
私は時間がないこともあって、受け取ったUSBをさしてエレクトーンの練習をしていた。
視線が刺さる。
イケメン男性の視線が。
エレクトーンを引き取ってもらう時までいてもらうらしい。
気まずい以外なにも言えない。
「番組始まりまーす」
スタッフの言葉と同時にインカムを渡されて、装着しながら3人立ち位置についた。
テレビでは今日の出演者の紹介をしてる。
予定していたグループを変更して･･･と女性アナウンサーが説明していた。
「ZOOLさんとRe:valeさんは、狗丸さん、御堂さん、Aさんが撮影でいらっしゃらないんですよね？」
女性アナウンサーが百や千、ハルちゃんやミナに向けて話をふると、
「そう！ずっと会えてないからかなりA不足で！さびしんボーイ2人で毎晩枕ぬらしてます！」
「毎日干してます」
コントのノリで話す百と千に、ハルちゃんがたじろいだ様子が見えた。
ミナがにこやかな笑顔で百と千の会話に混ざる。
「私たちも狗丸さんと御堂さんがいないので、いつもの覇気がないんですよ。亥清さんも寂しそうですし」
「そっ、何っ･･･。･･･まあ、ちょっとな」
テレビには、照れて頬を染めているのに、ふてくされた表情のハルちゃんが映し出される。
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作者名：miz | 作成日時：2021年9月6日 8時
