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百にカラードレス姿を見せれなかった理由を白状させられた次の日、記者を前日帰したけどもしかしていたら危ないよねっていう考えのもと、念には念を入れて地下駐車場までタクシーに来てもらって百は帰って行った。
FriendsDayの会議が着々と進んでいく。
メインパーソナリティはTRIGGER。IDOLiSH7もZOOLもRe:valeも誰も欠けることなく参加できた。
スタジオにはTRIGGERとIDOLiSH7とZOOL。私達は会場から離れて、キッチンカーで北の方へ何箇所か回った。
その前後、映画の撮影も進んでいく。
FriendsDayから2日後、相変わらず千は作詞作曲に頭を悩ませていた。
「あ、ユキ！おっはよ〜ん！新曲の進歩状況どう？」
「･･･それ、今訊かないで･･･」
事務所に行くと、ぐったりとしたようにソファに横になってる千。
眠そう。
『途中までは出来てるの？』
千が自身の鞄を指さす。
自分の鞄触られるのは気にする方なのに、それすら気にしてられないほど辛いらしい。
千の鞄から楽譜の入ったファイルを見つけて取り出すと、ペラッと捲った。
制作途中の楽譜は、ヤス引退後も何度も見せてもらったりはしてる。ただ口出しは一切しない･･･というより出来ないけど。
でも、大学と仕事を何とか両立させてた時期や、私の前世の記憶関係が理由だとかの時期は全く制作途中を見なかった事を思えば、制作途中の楽譜に目を通せるのは嬉しい。
頭の中で書かれている曲を鳴らす。
ああ、千はここが納得行かないんだろうなって思うところはある。
ただ口はまだ出せないよね、私。
そう思いながら楽譜をファイルにしまった。
「どう？」
『迷ってる所が何カ所かある感じ。出来そうで出来ない』
ヒソヒソと百と話す。
「じゃあAが手伝やいいじゃん」
そこまで買い物行けば？というようにアッサリと言う百。
『えぇ？私が手を加えたら、ヤスとの差別化とか･･･』
「元々ユキが作ってんのを手伝ってる感じだったし、そろそろやってみたら？」
『え･･･でも･･･』
バレないかな？ヤスっぽいとか思われないかな？
百がニコッと笑う。
その不安に気づいてるかのように、笑顔のまま私の頭に手をポンポンと乗せた。
「共同ならユキ主導だろうって思われんだろうし、ユキも助かんじゃない？それにA、さすがにそろそろ編曲したいんでしょ」
ドキッとした。
いや、ギクッの間違いかもしれない。
だって、作詞作曲はともかく、私が口出しする事は編曲の方が多かったから。
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作者名：miz | 作成日時：2021年7月3日 9時
