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一瞬で表情に出たから取り繕うのを諦めたのか、大きく息を吐いてる。

「何が悲しくて二回も男にバラをあげなきゃならないんだ」

開き直った。
というより・・・本心だよね、それ。

ヤマさんが何度も頷いてる。

「ほんとにそれな」
「決まった時も言ってたもんな、おまえら・・・ま、喜んでくれりゃいいって最後は言ってたけどさ」

呆れたようにトラとヤマさんを見るみっちゃん。

「マネージャーとかにお願いしたのに断られたんだしさ。ならリーダーとしてやるっきゃないだろ」
「俺はリーダーじゃない」
「トラ・・・」

トウマが苦笑いして冷や汗かいてる。
でもトラも嫌そうな雰囲気じゃないのは、祝う気持ちが大きかったからかなと嬉しくなる。

『つむちゃんたちは何で断ったの?』

つむちゃんがあげたなら、がっくんなら物凄い喜びそうなのに。

つむちゃんは少し慌てたように両手を広げて振った。

「そんな!折角みなさんでお祝いの企画をされていたのに、マネージャーである私が率先して渡すのはおかしいし・・・お祝いしたい気持ちだけ、伝わればいいなあとは思っていますが・・・」
「俺もそんな所かな。手伝える事は手伝うって言ったけどね」

つむちゃんと万の言葉に、カオルちゃんも宇都木さんも頷く。
おじさんも八乙女パパも同じように思ってるらしく、眼差しは暖かかった。

おじさんが八乙女パパに向かって微笑む。

「八乙女くんも、場所の提供ありがとう」
「・・・ふん、ここに籍がないからと言って、TRIGGERを育てたのは八乙女事務所だからな。場所くらい提供する」

相変わらずの仏頂面。
でも誰もが、その奥にある温かい気持ちを知っている。

「こうやって見るとツンデレ属性多いよね〜ここ」

百が全員を見回した。

「それって親父のこと言ってるんすか?」
「誰がツンデレだ!バカにしおって!」

明らかに怒ってる八乙女パパ。
だけど誰もがスルー。かわいそう。

「そうね。大和くんとか?」
「なんで俺なんですか」

千がヤマさんを見ると、ヤマさんが微妙そうな顔をする。
りっくんが笑顔で口を開いた。

「一織も!」
「勝手にツンデレ属性にしないでください」
「ハルも近いよな。トラも」

トウマもニヤニヤ。
ツンデレ属性暴露大会??

「オレは違う!」
「俺はツンはないぞ」

百の視線が私に向く。

「あとはAも」
『巻き込まないで』

言われると思った。

「天もそうだな」
「違う」

楽の言葉に無表情で即答する天は、面白かった。

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作者名:miz | 作成日時:2021年7月3日 9時

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