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天が言葉を濁したかと思えば、チラッと楽を見た後、小鳥遊事務所の面々の方に目線をやる。
ああもしかして、つむちゃんかな。

「楽はヘタレだから直球じゃなかった」

天が何を思い出したのか、手に取るようにわかる。

『・・・っふふ・・・』
「ふふ・・・」

天とクスクス笑い合う。

思い出しちゃった。
楽が蕎麦屋の恰好の時、つむちゃんに2回振られたの。
可哀想だったけど、あの表情が何とも言えなくて。

「おい、誰がヘタレだ。誰が」
「へえ?違うの?」
「お前こそずっと初恋引きずってんじゃねえか」
「はあ?楽と一緒にしないでくれる?ボクはこの状態で満足してるの」
「ああああ、2人共、楽しく食事しようよ〜」

言い合いが始まってしまった。龍ちゃんが案の定止めてる。
お祝いの席なのになあ。
って知らないもんね、TRIGGER全員。

というか、皆結構食べ終わったりしてるけど、そろそろお祝いってバラすかな?

『えーと、じゃあ私、あっちに行くね』

苦笑しつつミナに言うと、ミナは変わらない微笑みで、どうぞと返してくれた。

万の隣に座ると、近くにいたみっちゃんにコソッと耳打ちする。

『そろそろサプライズって、ケーキ出す?』
「そうだな。結構みんな食ったもんな」
「Yes、ワタシ、ケーキ食べるため、ご飯終わりにしまーす」
「皿に乗ってる分は食えよ?」

急いで食べるから待ってとナギが言うから、少し待つことにした。

『そういや万、私が来た時、何か言い掛けたよね?』
「ん?ああ・・・どこに座ろうか迷ってる風だったから、こっちに来れば?って言うつもりだっただけだよ」
『あ、なんだ。何か重要な事なのかと思っちゃった』
「違う違う」

万は軽く笑うと、百と千のいる方を見る。

「ところで・・・何であの2人は、みんなの方を向いて夫婦漫才してるの?」
『・・・さあ?お祝いの余興?』

というか、構ってモードの千に百が対応した結果が漫才になってるとは思うんだけど・・・

「トウマくん、こっちおいで。一緒にジャレよう」
「ええ!?俺っすか!?」

物凄い嬉しそうに百と千を見てたトウマが、千に呼ばれてる。
嫌な予感がして、千と百から見えないようにサッと万の体で自分を隠す。

「おい・・・」
『私を隠して』

案の定百の声がする。

「ユキの浮気者!!いいもん!Aとイチャコラするから!」

しません!

「あれ?Aいない。天、Aどこ行ったか知ってる?」

パチッと天と目が合った。

「知ってます」

天の裏切り者〜!

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作者名:miz | 作成日時:2021年7月3日 9時

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