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81 (サプライズ) ページ31

『笑顔で言うことじゃないよ・・・?』
「さすが逢坂の人間はやることが違うな・・・」
「御堂さん・・・?」

トラが楽しげな表情をそうちゃんに向けたから、ミナにたしなめられてる。

「器物損壊・・・逢坂壮五、場所は選ばないと」
『天!?ちょっと!?』

ギョッとして天を見ると、冗談だよ・・・と呟くように天が言うものの、私にしか聞こえていないらしく・・・

「やっぱり九条さんもそう思いますか?今度から証拠が残らない所でやろうと思います」
「そーちゃん、怖えって!!」

巳「・・・中々規格外の事をされますよね」
虎「そういや去年俺たちは逢坂を怒らせたよな」
亥「オレ絶対怒らせないようにしよう・・・」
狗「俺も・・・」

ZOOLの面々が明らかに引きつりながら、わいわいと話してると、ノックと共にドアが開いた。

「遅くなりました〜!」
「どうー?楽しんでる〜?」

陸と百が先に入ってきて、後ろにナギと千。

一瞬で百とバチッと目が合うと、物凄い速さで私のところに来た。

『思ったより早かっ・・・』
「何でそこに座ってんの!?」

早かったね、って言おうとしたのを遮られた。
百の顔面に、必死って書いてある気がする。

『そこって・・・?』

どういう意味?
TRIGGERの隣でメインの席っぽいって事かな?

「オレもここに座っていい!?」
『あ、ズレようか』
「ではこちらに詰めて下さい」

ミナがいつもより何割か増しの笑顔で、ZOOL側に寄ってくれる。
私も倣うようにミナに寄る。
百が座るには、この隙間じゃ狭すぎる。
もう少し・・・と寄ってると百が叫んだ。

「何でそんなくっついちゃってんの!?先輩後輩の距離じゃないよ!?Aはこっち!!」

グイッと腕を引っ張られて、百と私の位置が変わる。
ポスンと天の隣に座らされた。

「百さんがヤキモチやいてるの久々に見た」

天がふっと笑う。

「ここにいる人たち以外の相手じゃ、妬いてるの見たことないからね。大人の余裕って感じで」
『へえ。そうなんだ・・・』

ここにいる人たち以外の相手・・・

それが意味するものを知っている。

私の消えた記憶に関係するんだ、きっと。
過去の私にとって思い入れが違うから。

ももりんを取りに行った百の背中を見送りながら少しだけもの悲しい気持ちになる。
百が戻ってきてから、そういえば、と周りを見渡した。

「さっきオレらが入って来た時、めっちゃ盛り上がってたけど何の話してたの?」

皆で視線を交わすと、そうちゃんが口を開いた。

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作者名:miz | 作成日時:2021年7月3日 9時

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