【アイナナ】この道の先に。4 (ページ7)

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･･･「しかし元カレの話は納得してもらったってさ、Aのおばあさん、元カレとAが別れるのに協力的になったって事か？」

『うん。スッパリ別れるよう言ってくれるって言ってた。』

･･･「そっか。うまく行くといいな。･･･あっちから来るかも知んねえけど、Aの方から乗り込んでやる予定なんだろ？いつ頃？」

三月くんの言葉に驚いた。

『え？何で乗り込もうとしてるってわかったん？』

･･･「百さんと□が言ってた。先手を打った方が有利だろうと思うし、Aは、関係を完全に終わらせたいと思ってるだろうから、おばあさんさえ味方になれば、乗り込むと思うって。」

なるほど。
先輩と百さんにはお見通しなのね。

『私が明日ここに来ると思ってるだろうから、午前中はいない可能性もあるし、昼過ぎには行こうかって言ってるよ。』

･･･「･･･そっか。･･･元カレが、Aの事をすげー好きだって思ってんのはわかるから、手は出さねえと思うんだけど･･･気をつけろよ。」

『うん。』

･･･「その･･･どうしようもなかったらさ、･･･両思いで、付き合おうと思ってる奴いるって言っていいし。」

三月くんがモゴモゴとした声量で言う。

照れてるんかな？

想像すると可愛くて、思わずフッと息が漏れた。

･･･「何だよ。笑うなよ。」

『ごめんごめん。照れた顔を想像すると笑っちゃって。』

･･･「おまえはサラッと恥ずかしげもなく、会いたかったとか嬉しいとか言うよな。」

『そこに恥ずかしさがあるの？よくわかんない。』

･･･「･･･そのうち八乙女みたいに、こっぱずかしいこと平気で言いそうだな。･･･破壊力半端ねえ･･･」

なんかわからんけど、呆れられてるのか？
八乙女さん？

どう言うこと言うんや。

『そんなに恥ずかしいこと言うの？』

･･･「そりゃあさ、抱かれたい男No.1だった奴だし。けど滅茶苦茶誠実で、男らしい奴だぞ。」

『･･･抱かれたい男？･･･何？それ･･･』

そんなんあるの？

色気のある人だとか、本当に抱かれたいと思うような相手を、みんなが投票するんだと、三月くんが教えてくれた。

芸能人の雑誌とか見ないから知らんかった。

『環くんとか入ってそうだけど、未成年やから入んないかな？』

･･･「環？入ってるぞ。5位だな。」

『ええ！？･･･まあそうやな。色気あるもんな･･･』

初めて会った時、私が唯一色気を感じた相手やし。
納得。