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『うーん･･･でも、一緒に住もうって今更なんだよね。･･･私はおばあちゃんと生きてきたし、私にとってはお父さんもお兄さんも知らない人で、家族と言うにはちょっと遠いかなと思うから。･･･私は、っていうだけで、環くんの言うことも分からなくもないよ。』
色んな形があるとも思う。
だから、一緒に働くのもあっていいけど、私は違うってだけだ。
「俺もわかるな。」
穏やかな空気のまま、二階堂さんが口を開いた。
「俺も、もし本妻に子供がいたら、いい気はしないかもな。その子が悪いわけじゃねえけど、微妙な関係っていうかさ。まあいい大人だから、どんな状態でも気にしないかもしれないけどさ。」
陸「いい大人･･･」
環「･･･どんな状態でも･･･」
壮「･･･気にしない･･･」
３人が二階堂さんの言葉を何故か微妙そうにボソリと復唱する。
三月くんが苦笑した。
「まあまあ、今は解決してんだし、そう言うなって。」
『解決してんだしって･･･二階堂さん、離れた兄弟でもいんの？』
いや、それより本妻って･･･まさか店長と似たような境遇？
三月くんに聞くと、二階堂さんが答えてくれた。
「俺、親父が本妻以外と関係持って出来た子供なんだよ。愛されなかったわけじゃねえって今ならわかるから、もういいかって思ってんだけど、まあそこに行き着くまでは色々あってだな･･･」
陸「大和さんと三月、凄いケンカしたんだよ、Aちゃん。」
『え？』
なんでそこで三月くんが絡むん？
まさか･･･
「言っておきますが、兄さんと私が本妻の息子とかではないですからね。」
『あ、そう？』
ホッとした。
「みっきーもヤマさんもいおりんも家出して、□っちがたまに食事作りに来てくれたのが助かった。」
『家出！？』
壮「Re:valeさんの助けがあったからこそ迅速に3人の居場所がわかったのは良かったですけどね。」
「･･･一生言われるな、ミツ･･･」
「･･･そうだな･･･」
二階堂さんと三月くんが、ぐったりしたような表情で苦笑いした。
「まあでもホント、□には初めて会った頃から救われてきてんだ。なんていうの？何でも受け入れちまう性みたいな所あるだろ、あいつ。」
「そうかあ？千さんには、大丈夫かっつう位毒舌だけど。」
大「言われて当然の人だと思う。」
スパッと容赦ないな、二階堂さん。
千さんと何かあったん？
少し千さんが可哀想な気分になっていると、ナギくんが口を開いた。
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作者名：miz | 作成日時：2020年11月19日 8時
