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大神くんとは神奈川に住んでた時に同じクラスになった。
品行方正で文武両道で、クラスの誰からも人気があった。
対して私は勉強は出来ても他は今と変わらなかった。
初めはただのクラスメイトだった。
大神くんたちと話すようになったきっかけはクラスで仲良くなった女の子だ。
めちゃくちゃアニメ好き。
アニメの話になると止まらなくて、それに本人が気づくと気まずそうな顔をする。そういう可愛い子だった。
その頃の私は今のような明らかな声フェチではなかった。
この人の声が心地いいという感情はあったけど、小学生だからなのか深くは考えていなかった。
薦められたアニメをいくつか観ると、あるキャラにあてられた声がサクッと心に刺さった。
それが始まりだ。
“観てくれたの！？面白いよね！！”
“声が良くない！？あの高めなのに落ち着いてる声！！”
私の言葉に、女の子は“そっち？”って笑って、声優さんの名前も教えてくれた。
そこに割って入ったのが、女の子の隣の席であった大神くん。
同じアニメを観ていたりして話に花が咲く。
次第に調理実習や体育の時間に私を時々助けてくれる大神くんの事を、好きになるのに時間はかからなかった。
でも･･･
大神くんが好きになったのは、多分私の友達だった女の子だ。
何かと自分から話しかけてたし。
それに気づいたのは、私が友達に、大神くんが好きなんだと内緒話をした後で。
言うんじゃなかったと思った。
友達が大神くんを好きだったかどうかはわからないけど、確実に私が邪魔してる気分になった。
それから友達と恋バナをするのが少し苦手になってしまったのだ。
そして引っ越しする前に大神くんの友達に告白されて、初めて四角関係だというのを知った。
友達と大神くんがその後どうなったのかわからない。
ただ今は、大神くんが幸せな状況であればいいと願うだけだ。
『･･･って言っても･･･忘れてたよ。もう今は好きな声優さんとか、もーー･･･！？！？』
布団の中で呟いて、不意に脳裏をよぎった百瀬くんの笑顔に自分で驚く。
なんで百瀬くんが！？
一瞬テンパって、ハッとする。
声が好みだからだ！
高めの声の人、元々好きだもん！全員ではないけど！
落ち着いてる方がもっと好きだけど！
そう自分を納得させると、大神くんの今の友達らしき人の声を思い出した。
世の中にはいい声の人が溢れてるなぁと少し幸せな気分になりながら、目を閉じた。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
