44 (家族でお花見) ページ45
私が遠慮すると、百瀬くんは、うーんと困ったような考えるような表情をしてから、ぱっと笑顔になった。
「分かった。じゃあ今度は入学式、かな？」
今度ーー会うだろう日？
一瞬キョトンとして直ぐに笑顔で頷き返す。
『うん。私は3年代表の1人だから入学式出るよ。瑠璃に聞いた？』
「そう。姉ちゃんが教えてくれた」
2年と3年の代表が数人ずつ式に出席になっている。
休み前に先生に言われた事だ。
生徒会の人たちが主らしいから手伝いだろうけど。
「あとお互いに部活動始まる前に、またお台場行かない？」
色んな場所があるよって百瀬くんが教えてくれた時に、約束した事だ。
確かに部活始まったら中々行けなくなるよね。サッカー部とかは休みの日もしてることあるって聞いたことあるし。
断る理由なんてない。
だって今日、楽しかったし。
『もちろん！』
笑顔で頷くと、百瀬くんも嬉しそうに笑顔を向けてくれる。
入学式後の日曜日に同じ時間で約束を交わし、今度こそ手を振ってそれぞれ帰った。
・
家族でお花見に行った3月末。
お母さんがお弁当を作ってくれて、横浜の有名な公園へ来た。
「海だー！」
はしゃぐ妹。
そこら辺にいたミントグリーンの髪色の小学低学年位の女の子とすぐに仲良くなって、あちこちにいる鳩を楽しそうに一緒に追いかけてる。
小6、っていうか中1になるのに幼すぎない？いや、低学年位の子に合わせてると思いたい。
「ほんと誰とでも仲良くなるよね、妹」
『あんたは人見知りだもんね』
「姉ちゃんも昔そうだっただろ。引っ越ししすぎて人見知りマシになったけど」
『だいぶしなくなったね』
弟と話しながら妹を見る。
もうはしゃぐ年でもない。弟もはしゃぐタイプでもない。
両親に、お弁当食べるよと呼ばれて、妹に同じように声をかける。
妹がミントグリーンの髪色の子に手を振ってから走ってこっちへ来た。
『あの子可愛かったね。何歳？』
「可愛かったけど、男の子だよ？」
『え！？』
女の子みたいに可愛かったよ？
女の子だと勘違いしてた。
レジャーシートに座って、目を丸くしながらウェットティッシュで手を拭く。
妹も手を拭きながら言葉を続けた。
「今度2年生になるんだって！あと恐竜のティーくんが好きなんだって。あと聖歌隊にーー」
『この短時間で情報量凄いね』
喋り続ける妹を見てると、感心せざるを得ない。
両親も凄い凄いって褒めるから、妹が得意気に胸を張った。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
