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ドリブルしても2、3回目で靴のつま先に当たったり、止まったボールは蹴れるけど思った方向には全く行かないとか。ちなみに動いたボールは思い切り空振りした。
自分でも成長してなくて呆れる。
「いやぁ、呆れてもないし面白いわけでもないんだけど･･･想像以上だなとは思ってる」
『やっぱ呆れてんじゃん！』
いーだっ、って笑いながらサッカーボールを百瀬くんに押し付ける。
百瀬くんも笑顔でボールを片手に持ち直し、壁にかかってる時計を見上げた。
「呆れてないって！コート使用できる時間が短いのも理由の1つだろうし。あ、フォームは直せたじゃん。あとはタイミング」
1つ1つ丁寧に教えてくれた百瀬くんの説明は、分かりやすかった。
もっと直感的な表現で教えてくれそう、でもそれって私には分からないかも、って思ってたけど(失礼。百瀬くんには言えない)百瀬くんがお手本してくれてからそれに倣ってやると、違う所を1つ1つ直してくれた。
『･･･そう？出来るようになるかな？』
若干涙目になりそうなのを堪えて百瀬くんを見る。
百瀬くんが頬を赤らめてきゅっと唇を結んだ。
それは一瞬のことで、直ぐにぶんぶん首を縦に振る。
どうしたの。
頭くらくらしないかしら？
「楽しめるならやろう！それとも違うのやってみる？」
受付で貰った館内案内の紙を鞄の中から出して、私の横に立つ百瀬くんが紙を広げる。
本当にいろんなのがある。
「このトランポリンみたいなのとか、ローラースケートとか」
『ええ？ローラースケートってスケートみたいで怖いんだけど』
当然スケートも滑れない。
スケート行ったら、ずっと壁に掴まって歩いていた記憶がある。勿論最初は中腰で。
滑れないことを察してくれたらしい百瀬くんは、トランポリンに行こうと言ってくれた。
楽しめるならやろう、って所がいいな。
いつも、出来ない悲しい嫌だ、って気持ちが先にあったりすることが多かったから。
だから勉強ができない人の気持ちも分かる。
私が運動できないのと似た気持ちだと思ってるだけだけど。
トランポリンは遊んでる人たちもいて、最初から揺れてる。
緊張気味に足を踏み入れると、ボヨンと体が宙に浮いて一瞬で足が着くものの、また宙に浮く。
『わわっ？』
ふわふわ安定しない足下。思わずぺたんと座るも、揺れは変わらない。
そこの小学生！ちょっと一旦止まって！？と思わず言ってしまいそうだ。
「大丈夫？」
『多分･･･？』
壁際にハイハイで行った。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
