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待ちあわせ10分前に着くように家を出る。
待ち合わせ場所が見えると、百瀬くんの姿が見えて駆け寄った。
『ごめんね、待たせちゃった』
「早いね！？10分前だよ？」
『百瀬くんは何分前に着いたの』
「うん？時計見てないから分かんないけど、わりとすぐAさん来たよ。行こっか」
キュルンとした目でにこっと笑顔を向けられる。
ホッとして後をついていった。
ICカードを当てて駅の改札を通る。
百瀬くんが指さしたホームは、想像通りの方向だ。
『そういえば、持ち物何がいいのか分かんなくて、適当にタオルとか水筒とか持ってきたけど、特別必要なのないよね？』
ホームページ見たけど、エスカレーターに乗りながら一応確認。
運動するんだからスニーカーにスキニージーンズとパーカーにしたし下にはTシャツ着てるけど。
他はロゴが大きくプリントされたトートバッグに入れてる。
「ああ！ごめん！忘れてた！なんも持たなくても良いとこなんだよね。なんならシューズ無料貸出しとかタオルやTシャツ安く売ってたりとか」
『あ、じゃあやっぱり行くのって･･･』
施設の名前を口にすると、知ってるの！？と驚かれた。
電車が来て乗り込みながら小さく首を横に振る。
電車の中は座る所がない位で、そこまで混んではいない。
『ううん。持ち物どうしようって、行く場所調べてわかるなら助かると思って弟に調べてもらったの。百瀬くんいっぱい情報くれたから』
「ああ、なるほど。･･･って･･･弟くん･･･」
閉じたドアに背中を預けた百瀬くんの頬が若干引きつってるように見える。
ドア付近のポールに捕まった私は、うん？と不思議に思って百瀬くんを見上げた。
百瀬くんが今度こそ気まずそうな表情で、両口端を親指と人差し指で挟むように触ってる。
チラッと私に目線が来て目が合った。
「･･･聞いた？もしかして･･･その･･･」
『ああ、合格発表の日？2人にしてって言われたって聞いた』
「うわ、めっちゃかっこ悪いじゃんオレ･･･」
百瀬くんは片手で自分の顔半分を隠すようにしてうなだれる。
思わず軽く笑みが漏れた。
『弟に協力頼むなら、一緒に帰ってる時に話してくれても変わらなかったんじゃない？』
顔から手を外した百瀬くんは、一瞬考える素振りをするものの、すぐに笑みを浮かべた。
「それだと、どうせなら弟くんもって誘っちゃいそうだったしさ。そしたらAさんに教えること出来なくなりそうじゃんか」
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
