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初めて会った時といい、百瀬くんは微妙な空気を自然に柔らかい空気にすることが出来る人なのかな。
「そんでお願いなんだけどさ、春休み中に一度、色んなスポーツがやれるアミューズメント施設一緒に行かない？」
『え？そんなのあるの？』
スポーツは得意じゃないから詳しくない。
キョトンとした私に、百瀬くんがクスクス笑って口元を押さえる。
「あるよ！ほら約束したじゃん！今度はオレが体育でやるやつ教えたげるよって。バスケとかフットサルとかも出来んだけど、アーチェリーとかボーリングとか！色んなのあんだよね。漫画もあるんだ。･･･どう？」
フットサルってサッカーに似てて非なるものだよね。
っていうかこれってデート？？
･･･いやいや、さっきと同じ轍は踏まない。気にしすぎ。
あれこれ考えてると、私が黙ってるから不安なのか、百瀬くんの目がみるみるうちに心配そうにというかしょぼんとしてそうに見える。
「やっぱスポーツだから･･･ダメ？」
その声で、まるで捨てられた犬のような顔はずるいでしょ。
『いいよ。受かった百瀬くんへのご褒美だもんね』
パアッと一瞬で笑顔になる百瀬くん。
この表情は天然だろうか。計算だろうか。私が勝手にやられてるだけだから、天然なのかもしれない。
『でも元々約束してた事と変わらないけど、それでいいの？』
「うん！久々に遊べるし良いよ！」
本当に嬉しそうに笑う子だな。
かと思えばいたずらっ子のように笑う。
「あ、姉ちゃんには内緒ね！」
『！』
一瞬ドキッとした自分を諌める。
「春休みっていつ空いてる？」
『何も予定はないよ。初めの方が助かるかな』
「じゃあ･･･」
百瀬くんが続けて言おうとしたところで、弟が戻ってきた。
タイミング悪い。
「姉ちゃんお待たせ･･･あれ？春原くんも一緒に待っててくれたの？」
「うん！ちょっと話があって！」
『うん。じゃあ帰ろうか』
本当に天然？という疑問を持ちながらも、3人一緒に帰る。
『瑠璃、ネットで結果見るんだって言ってたし、今頃めっちゃ喜んでそう』
「Aさんとこは？弟くんのお祝いしないの？」
『すると思うよ。でも本人受かるって豪語してたんだよね、始めっから』
「途中で入るより入学試験受けて入る方が簡単だからだよ」
「ああ、Aさん途中で入ったんだもんね。ってことは弟くんも頭いいんだ？」
「『･･･普通？』」
弟と一緒に首を傾げながら言うと、百瀬くんがブハッと笑った。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
