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校門が開く10分前。
校門にはたくさんの人がいる。
親と一緒に来てる子もちらほら。友達同士の子もいる。
校門前の端っこで、弟と並んで立っていると、明るい笑顔で片手を上げてこっちに来る人が見えた。
ダッフルコートにタータンチェックのマフラー。いかにも学生って格好だけど、すごく似合ってる。
「Aさん！おはよう！」
『おはよう百瀬くん。･･･友達と来なくて良かったの？』
「うん！今日はいいの！･･･っと。初めまして！春原百瀬です！弟くん？」
人懐っこい笑顔のまま右手を差し出す百瀬くん。
弟は表情が変わらないままペコっと頭を少し下げて、右手を出した。
見事に対称的っぽい2人。
人見知りしなさそうな百瀬くんに、人見知りする弟。弟は内弁慶なだけだけど。
「弟です。初めまして」
表情の変わらない弟の腕を小突く私。
『もうちょっと愛想よくしなよ。初対面の人でしょ』
「初対面でも姉ちゃんから話だいぶ聞いてるし」
それは別に言わなくていい情報！！
家で百瀬くんや瑠璃の事、めっちゃ喋ってるって知られんの恥ずかしいじゃん！
ジトッと弟を睨んでも意味がないのを知ってる。
でもやらずには気分は収まらない。
「へえ！嬉しいな！オレも聞いてるよ。Aさんや姉ちゃんから、弟くんや妹ちゃんのこと！しっかりした妹と、持ってる楽器知んないけど演奏がめちゃくちゃ上手い弟って自慢してたし！お互いに受かったら、これからもよろしくね！」
『ちょ、百瀬くん！そこまで喋んなくても！』
自慢してたって、めちゃくちゃ恥ずかしい！！
笑顔で多分百瀬くんには悪意はないんだろうけど！
しかも弟、なんか照れてるし！
お互いによろしくしてるし！それは別にいいけど。
弟と百瀬くんが手を離した時に校門が開く。
人の流れにそのまま沿って、発表を見に行った。
番号いくつ？って2人に確認して、一緒に見る。
見にくい。目が少し悪くなったか？
目を細めてじっと見てると、横にいる弟が先に呟いた。
「･･･あった」
『ん？』
「あった！姉ちゃん！」
『ホント！？おめでと〜！』
わーわー手を取り合って喜ぶ。
「春原くんは？」
『あ！』
ハッとして振り返って百瀬くんを見ると、百瀬くんもやったー！！ってガッツポーズしてる。
キラキラな目で満面の笑顔の百瀬くんと目が合った。
「受かった！！」
『おめでと〜！！』
嬉しくて、満面の笑顔を返した。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
