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時は過ぎて11月。
京都へ修学旅行に来て、2日目。明日帰る予定だ。
めちゃくちゃ笑顔の瑠璃。
「いやー、面白いね、A！」
「ほんと！ねえ喋って喋って」
同じ班の友達も意気揚々。
ジロッと睨むと、きゃー！と楽しそうに逃げる真似をされる。
その横で、同じ班の男子が口を開いた。
「A困ってんじゃん。止めとけよ？」
「ヒュー、タナカ男前〜」
「お前はガキか」
タナカくんがニカッと笑いながら、冷やかした男子を軽くパンチする。
それを見て私も苦笑した。
引っ越してくる前は京都に住んでたから、街の人が会話してるのを聞くと言葉がつられる。
それを瑠璃たちに、凄いだの面白いだの言われていたのだ。
「ていうか京都住んでたからか、穴場いっぱい知ってるよね、A」
『地元民特有の事は友達にも教わったから。お母さんもお父さんも食べんの好きやから、そっち系の情報はある程度知ってるだけよ』
また出た方言を、もうからかったりされることなく聞いてくれる皆。
意地悪じゃないって分かってるけど。
イジられやすいんかしら私。
「Aいたから、私達の班、他の班とは違ったレポートまとめられるよね」
「タナカもいるしな」
タナカくんがその言葉に、まかせろと言ってニッと笑った。
タナカくんは新聞部の部長だ。
文章を書くのが得意。
いつも校内新聞は面白くて、才能あるなーって思う。
ある程度書くことが決まると、残った自由時間でお土産を買うことにした。
「何時に集合場所だっけ？」
『16時。大丈夫、15分位ここらにおっても間に合う』
「さっすがA」
瑠璃が嬉しそうに笑った。
「やっぱ京都土産って言ったら八ツ橋？」
『好みじゃない？抹茶専門のカフェにあるカステラとかロールクッキーもオススメだよ。･･･あ、あとさっき行った、きなこのクッキー』
さっき、神社のお参り帰りに、きなこのカフェに寄った。
みんなで美味しい美味しいって食べて、ぬかりなくきなこのクッキーを買った。
お守りも買ったからお小遣いが心許ないけど。
バスで集合場所近くに行ってから、抹茶のカフェに行く。
買い物を終えて丁度よく集合場所へ着いた。
「あ！買うの忘れた！」
『どうしたの？』
突然の瑠璃の叫びに驚く。
あちゃー、と言いながら額を押さえた瑠璃が困ったような顔をしていた。
「百の誕生日プレゼント、ここで買おうと思ってたんだよね。滅多に来ないから」
『え？いつ？』
「11月11日」
修学旅行ともろかぶりだ。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
