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「こっちが教わってるんだから、お世話になってるのはこっちだよ」
「お姉ちゃんは、ぽけっとしてるから、多分迷惑かけてると思う」
一言余計だ。
「やっぱしっかりしてるね」
妹の言葉に瑠璃が苦笑いした。
『言うことだけは1人前だから』
「だけじゃないもん。余計なこと言わないで」
『そのまま返すわ』
「お姉ちゃんのバカ！」
『じゃあかき氷いらないよね』
「いるもん！お金あるもん！」
軽い言い合いになる。
妹が小6といえど腹立つもんは腹立つし。
「小学生と喧嘩する高校生･･･Aさん面白いね？」
「姉妹と言えど大人気ない･･･」
呆気にとられている百瀬くんと呆れたような表情の瑠璃の言葉は、耳に届いていなかった。
かき氷を食べるために3人で食べれそうな場所の端っこに寄る。
すぐに百瀬くんと百瀬くんの友達がかき氷を持って近づくのが見えた。
「あれ？春原？」
別方向から不意に声をかけられて瑠璃と一緒にそっちに顔を向ける。2人の男子がいた。
確かどっちも隣のクラスの男子。
転校から少ししか経たずにあった体育祭の時に、活躍してたのを見た。
つまり運動能力が高い人たち。羨ましい。
瑠璃が2人の苗字を言うと、男子の1人は私に視線を移した後瑠璃に視線を戻す。
「Aさんと2人なら一緒に歩かない？」
「難しいな〜。2人じゃないし、今でも十分楽しんでるから」
瑠璃が笑顔のまま軽い口調で、しかしハッキリ断る。
妹がかき氷食べながら私の後ろに隠れて、ペコっと頭を下げた。
百瀬くんと自己紹介し合った時との対応の差。
まあ、百瀬くんは目線合わしてくれてたから違うんだろうな。
だって目の前の男子、特に瑠璃を誘った方の人、明らかに妹を邪魔そうに見てる。･･･そう見えるだけ？？
瑠璃かわいいししっかりしてるからモテるもんね。
多分そういうことなんだと思う。
瑠璃を誘った人は、妹の存在以外は断られたのさえ気にすることもなく口を開いた。
「浴衣着たら良かったのに。絶対似合うと思う」
「そう？でも身動き取りづらくなっちゃうんだよ。人も多いから着崩れしやすいし」
「そうなんだ」
瑠璃の言葉に心で同意してると、不意に視線を感じてそっとそっちを向く。
百瀬くんがこっちを見てると気づくと同時に百瀬くんと目が合った。
ニコッとした笑顔で、手をヒラヒラ振られて、笑顔で手を振り返す。
笑顔で話してるけど明らかに心に笑顔が見えてない瑠璃を、心配してるのかなと思った。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
