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百瀬くんが笑ってくれてホッとする。
これで微妙な反応されると逆に恥ずかしすぎる。

優しいなあ、百瀬くん。

百瀬くんの問いに頷くと、志望高校やら今までの部活やらを聞かれて答えた。
同じ志望校だという事。部活は吹奏楽部。


「へえ!吹奏楽!あれでしょ?大会とかもあるやつ!」
『百瀬くんだって大会あったでしょ?しかもいいとこまで行ったって』
「ああ、いいとこまで行ったから、高校でもやっぱまた入って、全国とか狙いたいなー」
『それなりに強豪校だもんね、うちのサッカー。弟が高校入っても吹奏楽入るかわかんないけど、そしたら私も見に行くよ』
「えー?それ以外でも見に来てよ!」
『いいの?じゃあ行ってあげる』
「あはは、上から目線!」


なんか楽しい。
いつもよりも何となく距離が縮まってるような気がする。

百瀬くんと一緒に笑い合っていると、百瀬くんがニコッと笑った。


「そういや昨日姉ちゃんたちとプール行ったんでしょ?楽しめた?」


ちょっとギクッとする。

ああ、もやもやしてた時を思い出しちゃった。


「あれ?何かあった?溺れちゃったとか?」
『いやそれはなかったけど』


私のギクッとした表情に気づいたらしい百瀬くんに、普通に答えてハタとする。


『え?泳げないって知ってたの?』
「あ、姉ちゃんから聞いてた」


うわあ、恥ずかしい・・・
いやもう諦めもあるから別に良いけど。


「溺れたんじゃないなら、どうしたの?」


ちょっと真面目な表情で聞いてくる百瀬くんに、心配かけてるのかなと思って、昨日あった事のあらましを話した。



「え、助けてくれた人、めっちゃ優しい人だね!?」
『確かにそうなんだけど!目線が冷たかったっていうか、言い方も冷たかったというか!信じられないって顔で言うんだよ!?』


ちょっと私が大げさに反応しすぎたせいか、百瀬くんが苦笑いする。


「でもオレは、Aさんが助かって良かったな。変なやつに絡まれたままなのも嫌だし。ひきずんのがナンパされたことじゃなくて良かった」


ひきずるのがナンパされたことじゃなくて・・・?

百瀬くんの言葉にキョトンとする。
百瀬くんがニコッと笑った。


「ナンパしてきた奴のこと考えてるのって悔しいじゃんか。プール行きたくなくなっちゃったりさ。そんなのに考える時間を奪われるより、ずっとできた人のことを考えてる方が、自分の身になるし今度気をつけようって思える部分があんのが良い」


ハッとして目を見開いた。

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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります!ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります!読んでいただいてありがとうございます! (2021年11月23日 0時) (レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います!更新待ってます! (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:miz | 作成日時:2021年11月11日 13時

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