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「キミは□を守るために知りたかったり、自分の身や周りに何が起こっているかを知るために僕に聞いたんだろう？僕にもそういう事は覚えがあるよ。だから□やモモを守るために、知らなきゃいけない事はちゃんと知っておきたい。」
うんうんと同意する。
千さんもそういう事あったんだ。
「モモ達は年末から、今まで以上に周りを警戒してる感じがしてるんだけど、□をRe:valeとして認めさせるのに必要だと思っていたし、そこまで僕は重要視してなかった。でも今も警戒してるし、□が傷つくような何かがあるかもしれないなら、意味が違ってくるね。」
『じゃあそれを聞けば良いんですね。･･･教えてくれますかね？』
百さんは先輩と似たタイプだと思う。
何というか、守るために黙って抱えて自分が解決しようとするタイプ。
千さんは、共有して一緒にって思ってるように見える。
私は先輩ほど頭の回転早くないから共有したいと思っちゃうし、理解出来る。
「隠し事はさせないから、心配しないで。三月くんの所に行っておいで。」
有無をいわさないような千さんの笑顔に、頷くしかなかった。
こういう強気な所は、私にはないけど。
三月くんに近寄って、さっき渡すの忘れてたと言って、プレゼントを渡した。
「えっ？わざわざ用意してくれたのか！？」
ぱあっと嬉しそうに頬を染めながら、満面の笑みをくれる三月くん。
【ぅわぁ･･･】
なんだろう、この凄いキラキラした笑顔。
ここまで嬉しそうにされるのは、私には勿体ない気がする。
『そ、そんなに喜ばれても、気に入るかどうか･･･』
小さく手を振りながら、安物だし、と口にしそうになってつぐむ。
「何言ってんだよ。こういうのは気持ちだって。選んでる間って相手のこと考えてるだろ？すげー嬉しい。」
･･･なんか心臓が痛い。
いちいち響く、三月くんの言葉と笑顔。
それと同時に、先輩が言ってくれた通りに、そういう事を分かってて大事に出来る人なんだと思える。
“その物に込もったAの気持ちも、考えて選んでいた時間も、なかったことにしたくないじゃない。”
“たっくんと付き合ってた時でも、Aのそんな顔見たことない。”
ああ、わかった。
何で安物だからって気にしたのか。
どうして可愛いって言いにくくなったのか。
どうしてこんなに、三月くんがキラキラして見えるのか。
･･･アイドルだからだと思ってた。
違うんだ。
【私、三月くんが好きなんだ･･･】
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作者名：miz | 作成日時：2020年6月5日 0時
