【アイナナ】この道の先に。 2 (ページ43)

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「ミナ。Aが本気にするから冗談はやめて。」

先輩が苦笑しながら言う。
本当に冗談だと思ってるみたいだけど･･･

棗さんが微笑んだ。

「あら、そうですか？わりと本気なんですけど。」

【･･･両方共、本気で言ってるように見える･･･でも千さんは思い当たるみたい。】

あれやな。
先輩だけが分かってないやつ。

しかし自分のって牽制すんの、百さんじゃないんだ。
百さんがいない所で先輩を守る位置にいたって事かな？

ていうか･･･

『先輩、百さんは？』

キョロ、と見渡すも見当たらない。

いるのは、IDOLiSH7全員と十さんと千さん。
あとは伊集院さんと甲斐さんと棗さん、大神さんと紡ちゃん。

･･･見たことない穏やかそうな男性(あ、ナギくんが“シャチョーさん”って言ってる)と、陸くんと仲良さげに笑ってる、優しそうな茶髪の男の人。

それで全員だ。

「仕事だよ。でも終わったら速攻行く！って言ってた。」
『そっか。じゃあ天くんも八乙女さんも仕事なんだろうね。』

「ZOOLも、あそこにいる狗丸さん以外にもあと２人いるんです。気が向いたら来ると仰ってましたよ。」
『そうなんですね。』

陸くんといる優しそうな人、狗丸さんっていうんだ。
挨拶だけした方がいいかな。

そう思いながら何となく三月くんの方に視線が行くと、さっきのように人には囲まれていなくて、先にプレゼント渡しに行こうと荷物を持った。

「あ、みっちゃんとこ行く？･･･じゃあその後でちょっと抜けようか。」

先輩がこそっと言った。

２人で話すための時間を作ってくれるって言ってた件だ。

『うん。話し終わって狗丸さんって人に挨拶だけしたら先輩に声かけるよ。』
「わかった。」

12日後に実家行くのが不安なのと、先輩がたっくんに何もされていないのか聞くのと･･･

「Aさん。」

三月くんの方へ行こうとすると、棗さんに声をかけられた。
なんだろ。ものすごく真剣な表情。

「今月中旬まで、大きく物事が動く星回りですよ。ご自分を信じて行動されてくださいね。」

『･･･え？･･････はい･･･』

頭の中にクエスチョンがいくつもあるも、何やら納得せざるをえない空気におされて頷く。

【なんか･･･不思議な人だな･･･】

オーラって言ったり星回りって言ったり。
スピリチュアル？占い？

･･･でも･･･

確かに今月中旬、実家とか言ってるから、ありえそうだなと思いながら三月くんに近寄った。