百の指輪 ページ41
灯りを点けた後でプレゼントをあげた。
「開けていい？」
『いいよ。』
先に私のを開けてもらった。
「ピアスだ！ありがとう！A！」
『あと、2人共爪の血色良くないし、荒れているのを隠すためにマニキュア。千のもあるよ。』
「へぇ？ありがとう。黄緑じゃないの。」
『え？あ、赤に対しては青かなと。』
そういえばそうだ。
百のマニキュアもマゼンダではなく赤。
千のマニキュアもライトグリーンではなく青。
「じゃあ、僕からの開けて。きっと気にいるよ。」
自信満々に千が言う。
百が箱を開けると、そこに入っていたのは何度もゲームで見た、Re:valeの指輪だった。
前世の私も、実際に“Re:valeの指輪”として売られていた物を、買って付けていた。
変色してしまったけど、2人のはずっと変わらない色だったから材質が違うのかも知れない。
「うわぁ･･･指輪！」
「僕も同じのがあるんだ。ほら。」
千はそう言って自分の箱を取り出して開けてみせた。
百が左手を口に当てて顔を赤くしている。
「お、おそろい･･･！！」
「いつもありがとう、モモ。僕はAとモモがいなかったら生きていなかった。何度も僕を生かしてくれた。感謝してるよ。モモが隣にいて良かった。生まれてきてくれてありがとう。」
千は穏やかな笑みで百を見て言う。
百は感動のあまりか、若干震えていた。
えーと･･････感動の場面なのに、すみません。
私、ここにいて良いんですかね？
想像範囲内だけど、ちょーラブラブカップルぶりを見せられてる気分。
千は百と自分の指輪を持って百に見せて言う。
「こうするとモモの音楽記号のリピートの始まり。逆にすると僕のリピートの終わり。どう？」
「う、嬉しい！！ありがとう！ユキ！！」
「はめようか？」
「えっ！ユキがはめてくれるの！？」
おいおいおいおい、結婚式じゃないんだから、やめなさいよ。
うわー居たたまれない。
なんだこの夫婦。
そっと席を立とうとすると、千が私の腕をとった。
視線を向けると、優しく微笑む千の顔。
「Aも、受け取って。」
『え？』
千がテーブルの下から、百にあげた箱と同じ箱を出した。
『誕生日でもクリスマスでもホワイトデーでもないですが。』
「じゃあ、ちょっと早いクリスマスでいいよ。」
受け取って、そっと開けると、そこにも指輪。
でも2人と同じじゃない。
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ミズ ミズ(プロフ) - あいすさん» いつも読んでいただき、ありがとうございます！落ちは決定した物が知りたくなれば、“契約設定＆落ちと挨拶”をご覧ください。こういうコメント、元気になります！嬉しいです＾＾ありがとうございます。 (2019年2月17日 21時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 読んでいて凄く引き込まれます。更新スピードも早くて飽きなくて面白い！百と千どっちとくっつくのかわくわくしながら読んでます。これからも楽しみにしてますー！ (2019年2月17日 20時) (レス) id: 4ad8dbbe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年2月16日 3時
