2回目のお泊まり ページ38
「普段優しくしたり何かあげようとするとモモは固まるんだよ。何かあるの？って理由を聞かれる。誕生日は理由がいらないから良い。」
『わかるよ。でも理由がなくても結局百は、ちゃんと受け止めてくれるでしょ？』
私がそう言って微笑むと、きょとんとした顔の千。
「あぁ確かに。応えてくれるから、どんどん何かしてあげたくなる。Aは受け止めてくれないし応えてくれないからね。」
『でも前よりは、ちゃんと物は受け取ってるよ。』
「誕生日とクリスマスとホワイトデーだけね。気持ちは一度だって受け止めて貰えない。」
『いや、そういう意味で受け止めたら付き合う事になるでしょ。怖いからやめて。』
私が微妙そうに答えると、出来上がったケーキを冷蔵庫にしまってから、千は微笑んで言った。
「大事にするよ？試しに付き合わない？」
『試しが怖い。誰がするか。』
私が冷たく言うと千は笑って言った。
「ふっ･･･塩対応、たまんないね。」
ん？･･････はっ！それ、ヤマさんに言った事と同じ！！
思わず笑った。
「え、何で笑ってるの？」
『え？いや、面白かったから。ヤマさんにも、そんな風に思ってるでしょ。』
「あぁ、うん、そうね。デートした大和くんか。」
心底嫌そうな顔をして千が言う。
『前も言ったけどデートじゃないよ。友達と出かけるだけだよ。』
「僕ともウインドーショッピングデートしたでしょ。」
『あれもデートじゃない。』
「デートだよ。」
デートじゃない、デートだ、をお互いに繰り返す。
『分かった。意識の違いでいいから、私の中ではデートじゃないのだけ理解して。』
「いやだ。」
なんだもう。成長どこ行った！
ガチャガチャと玄関が開く音がした。
「ただいまー･･･あれ？A、来てたの。」
『お帰り、百。お祝いと誕生日のために来たよ。』
「お帰りモモ。今日はA、家に泊まるんだよ。」
千が言うと、靴を脱ぎながら百が驚いた顔で言う。
「えっ！？虫とお化けは？」
『守ってくれるんでしょ？千からも。』
「僕は虫とお化けと同類なの？」
『色んな意味での恐怖？』
「ひどい。」
私と千がいつものような感じで話をする。
先に銭湯に行くかと話をして、出かける準備をした。
百を見るとポカンとしている。
『？百、大丈夫？行くよ？』
百の目の前で手を振ってみる。
「サプライズ、刺激的すぎた？」
千も心配そうに百に聞く。
とりあえず千が百を引っ張って銭湯へ向かう。
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ミズ ミズ(プロフ) - あいすさん» いつも読んでいただき、ありがとうございます！落ちは決定した物が知りたくなれば、“契約設定＆落ちと挨拶”をご覧ください。こういうコメント、元気になります！嬉しいです＾＾ありがとうございます。 (2019年2月17日 21時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 読んでいて凄く引き込まれます。更新スピードも早くて飽きなくて面白い！百と千どっちとくっつくのかわくわくしながら読んでます。これからも楽しみにしてますー！ (2019年2月17日 20時) (レス) id: 4ad8dbbe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年2月16日 3時
